◆コクヨの商品がどう使われているのか…ひとまず調査
はじめに私たちが向かったのはコクヨのショールーム。文房具やオフィス用品を見学して、コクヨの歴史を学びました。コクヨといえば「キャンパスノート」というイメージがありましたが、病院や教育で使われている家具など、幅広い分野に向けた製品を生み出していることを知りました。
さらにコクヨの商品について知るため各自で調査を進めていきました。ワークショップを開いて製品の感想を集める人や、コクヨ商品を使用しているユーザーにアンケート調査を行う人、商品を買って使ってみる人など、その進め方は様々でした。
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◆中間発表!方向性についてコクヨ社員に確認
プロジェクトが始まって早2ヶ月。調査内容と結果、提案の方向性について報告する中間発表を行いました。皆それぞれ、着目点や発想に面白みはあるのですが…コクヨの商品やサービスとして考えると実用性に欠けてしまうのではないか、という厳しい指摘を多くいただきました。商品やサービスを提案するには、発想力と実用性のバランスをとることが重要であることを痛感しました。社員からのアドバイスを聞く私たち一人一人の眼差しは真剣そのもの。残り4か月でより良い提案に仕上げていくことへ向けて気を引き締めて取り組んでいくためのいい刺激になりました。
実際に文房具を開発した際のエピソードなど、コクヨの社員だからこそ教えていただくことができる、貴重なお話を聞くことができました。企業へ向けて提案する経験がまだまだ少ない私たちにとって多くを学ぶことができた貴重な一日でした。
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◆ブラッシュアップに悩み…皆で意見を出し合う!
さあ、最終発表に向けて頑張るぞ!というところでしたが、中には思い悩んでしまう人も…。コクヨに提案する以上、コクヨにとって価値があるのか、社会にとって価値があるのかということも忘れてはいけません。私たちは悩みました…。
そんな時には皆で話し合い。一度、現実的な問題を忘れて皆でとにかく面白いと思ったアイデアを出し合いました。そしてそのアイデアをどんどん現実的な製品やサービスに落とし込んでいきました。こうして少しずつ歩みを進めていったのでした。
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◆いざ、発表へ!
そして3月6日、ついに最終発表を行いました。場所は、原宿にあるコクヨ直営のライフスタイルショップ&カフェ「Think of Things」。この日のために作り上げてきた資料や作品を用いて、緊張しながらも一人一人がプレゼンテーションを行いました。
ここからは、評価が高かった4人の提案をご紹介したいと思います。
千布 響一郎〈カドケシの機能を取り戻す製品の提案〉
「カドケシノカタ」は、失ったカドケシの角をもう一度使えるようにするための製品です。オーブンで温めることで固まる液体消しゴムをこの型に流し込むことでカドケシが出来上がります。使いかけのカドケシを型にはめて同じ工程を経ることで元のカドケシに戻すことも可能です。また、液体消しゴムに様々な色があるため、自分だけのオリジナルのカドケシを作ることが出来ます。
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鹿島 智之〈カルトナージュを気軽に楽しむ〉
厚紙からなる小物に模様が描かれた紙を貼って楽しむフランス発祥の工芸、カルトナージュを体験できる入門キットです。小物のベースとなる厚紙と、それを覆う絵柄のついた紙が同封されています。それらは全て小物の形に合わせてカットされているため、箱を開けてすぐに組み立てることが出来ます。作ることが出来るアイテムはペン立てや引き出し収納ボックスなど、机上に置いておきたいものを揃えました。また、絵柄がプリントされた紙は小物ごとに異なる素材の紙を使用。紙の触り心地を比べる楽しさも加えました。一人でじっくり楽しむことはもちろん、親子で協力しながら楽しむことも出来るキットです。
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小川 詩織〈多機能筆箱の提案〉
私は、自分に適した作業環境を自分で作ることができる多機能筆箱の提案をしました。持ち歩く文房具の数や種類は人によって、そして時によって異なるということに着目し、ユーザーが常に作業しやすい環境を持ち歩けるような機能を考えました。筆箱には磁石が内蔵されており、パタパタと折りたたんで変形できるのが特徴です。
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千葉 友輔〈ドットライナーの新シリーズの提案〉
テープのりのシリーズとして有名なドットライナー。今回は「つながり」に着目してドットライナーの新シリーズを提案しました。動物をモチーフにしたこのドットライナーをおそろいで持つことで、親子のコミュニケーションの架け橋や、工作のきっかけとなることが期待できます。家族のつながりをモノとして残しておくことで、何年先になっても思い出すトリガーとなります。
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紙面の関係でご紹介できる提案は限られてしまいましたが、12 名の発表はそれぞれの個性が出ていて、どれも魅力的なものばかりでした。そんな中でも千葉、小川の2名は評価が高く、コクヨ賞として金賞、銀賞をいただきました。
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今回のプロジェクトはデザインを学ぶ学生として、とても良い経験になりました。今回提案した企画がいつか実現する日が来るかもしれません…。これからの私たちの躍進にご期待ください!
(レポート:小川詩織・千葉友輔)