文科相、定員増は極めて困難…医学部不正入試

 医学部の不正入試を受けて、追加合格により募集定員が減少していることについて、柴山昌彦文部科学大臣は2018年12月18日の記者会見で、政府全体の方針を踏まえると「定員増は極めて困難」と述べた。

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柴山昌彦文部科学大臣の会見
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 医学部の不正入試を受けて、追加合格により募集定員が減少していることについて、柴山昌彦文部科学大臣は2018年12月18日の記者会見で、政府全体の方針を踏まえると「定員増は極めて困難」と述べた。

 現役の医療系の学生が中心に立ち上げた団体「入試差別をなくそう!学生緊急アピール」は2018年12月18日、文部科学省に定員増の要望書と署名を提出した。医学部の不正入試を受けて追加合格者が出たことにより、募集定員が減った分を臨時の定員増で補填してほしいという。

 医学部の入学定員は、医師の需給推計に基づき、全体として過剰を招かないように配慮するという閣議決定が行われている。こうした政府全体の方針を踏まえて、原則として医学部の定員増は認められない。特例的な定員増も政府全体で議論しなければならないことであり、柴山文部科学大臣は「極めて困難」と述べた。

 文部科学省は、受験生の不安感を少しでも緩和するように取り組むことは大変重要だという考えを示した。たとえば、不適切な事案があった9大学に対して相談窓口を設けるなど、受験生への丁寧な対応を求めている。また、各大学の募集人員に関する情報を速やかに提供するよう要請している。

 なお、12月18日の柴山昌彦文部科学大臣記者会見映像は、文部科学省のWebサイトに掲載されている。医学部医学科の入学者選抜については記者会見映像の12:00より視聴できる。

◆柴山昌彦文部科学大臣記者会見映像(2018年12月18日)
《工藤めぐみ》

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