殴ることと愛情を込めてたたくことは違う?体罰禁止のための質問集発行

 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは子どもの虐待予防に向けた活動の一環として、体罰を禁止する法律を作ろうとするときに国や文化の違いに関わらず共通してよく質問される内容をまとめた「子どもに対するあらゆる体罰を禁止するために:よくある質問集」を発行した。

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 国際NGOのセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは子どもの虐待予防に向けた活動の一環として、体罰を禁止する法律を作ろうとするときに国や文化の違いに関わらず共通してよく質問される内容をまとめた「子どもに対するあらゆる体罰を禁止するために:よくある質問集」を発行した。

 日本においても虐待の認知件数は増加の一途をたどり、痛ましい虐待のニュースが後を絶たない。世界では体罰を法律により全面的に禁止している国が54か国にのぼり、日本国内においても、現在体罰禁止法制化の動きが急速に進んでいる。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、日本において体罰禁止に関する理解が深まることを期待し、このたび質問集を発行した。

 質問集は、2017年にセーブ・ザ・チルドレン・スウェーデンと子どもに対するあらゆる体罰を終わらせるグローバル・イニシアチブが共同でまとめた質問集の日本語版。全3冊からなり、今回発行される「子どもに対するあらゆる体罰を禁止するために:よくある質問集」のほか、「たたくのはやめて!子どもに対する体罰を禁止するために:よくある質問集<子どもと若者のみなさんへ>」「学校における体罰を禁止するために:よくある質問集」がある。現在、残りの2冊に関しても発行に向けて準備を進めているという。

 今回の質問集では、全19問を取り上げ、各質問に丁寧に回答を寄せている。収録されている質問は、「体罰は子どもを本当に傷つけるのでしょうか?」「なぜこの問題に法律を持ち込むのでしょうか?体罰を使わないように親を支援すればいいのではないでしょうか?」「体罰が禁止されると、わがままで自制心が欠如した子どもになってしまうのではないですか?」など。

 「子どもを殴ることと愛情を込めてたたくことには大きな違いがあります。体罰の禁止はやりすぎではないですか?」との質問には、「程度の違いはあってもどちらも暴力であり、子どもの尊厳や身体的不可侵性を侵害するものであることに変わりない。高齢者に対する暴力の議論ではどのような暴力も一切認められないのに対し、子どもに対する暴力の議論では大人たちが恣意的な区別を作り出そうとしてきた。現実的には子どもの虐待と体罰を区別することはできない」との回答があげられている。

 質問集はセーブ・ザ・チルドレンのWebサイトから全文を見ることができる。
《畑山望》

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