【自由研究】生きている化石「ブラインシュリンプ」を育てよう

 世界中の塩湖(塩水の湖)に棲む微小生物で、水温が高い時期に飼育しやすい「ブラインシュリンプ」をご存知だろうか。気温が高くなる夏休みの自由研究におすすめしたい「生きている化石」の飼育・観察の手順を、「子供の科学 2019年7月号」より紹介する。

教育・受験 小学生
育てよう!観察しよう!生きている化石
  • 育てよう!観察しよう!生きている化石
  • 孵化したばかりのブラインシュリンプ(上)は脱皮を繰り返して大人(右)になる。ノープリウス幼生のころから引き継がれる形質もあるが、成長の途中で獲得するものも多い。
  • これがブラインシュリンプの卵。1つ1つがとても小さい。拡大すると上の写真のような形をしている。
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 世界中の塩湖(塩水の湖)に棲む微小生物で、水温が高い時期に飼育しやすい「ブラインシュリンプ」をご存知だろうか。

 気温が高くなる夏休みの自由研究におすすめしたい「生きている化石」といわれるブラインシュリンプの飼育・観察のポイントを、「子供の科学 2019年7月号」より紹介する。

育てよう!観察しよう!
生きている化石



ブラインシュリンプってこんな生き物



 ブラインシュリンプは、エビ、カニなどを含む甲殻類(甲殻亜門)の中の、脚のつけ根にエラを持つミジンコやカブトエビなどの仲間(鰓脚鋼)。グループの名前であるアルテミアと呼ばれることも多い。成長すると10~15mmほどになり、その姿は甲羅(背甲)のないエビ。飛び出した目と触角、たくさんの脚がある。

 普段はお腹を上にひっくり返した姿で、脚を動かして元気に泳ぐ。その姿は小さいけれどとってもキュート。見ているだけで癒されるよ。

 彼らの祖先が地球上に出現したのは、数億年前の古生代。その後に起きた生物大絶滅も乗り越え、ほとんど変化せずに現在まで生き延びてきた。「生きている化石」といわれるのはこのためだ。

 その“生き残りパワー”のひみつは、ブラインシュリンプのライフスタイルにあるんだ。

どうやって成長するの?



 孵化したばかりのブラインシュリンプはノープリウス幼生と呼ばれている。体の大きさは1mm以下で茶褐色。最初は体内の栄養を使って成長する。

孵化したばかりのブラインシュリンプ(上)は脱皮を繰り返して大人(右)になる。ノープリウス幼生のころから引き継がれる形質もあるが、成長の途中で獲得するものも多い。孵化したばかりのブラインシュリンプ(上)は脱皮を繰り返して大人(右)になる。ノープリウス幼生のころから引き継がれる形質もあるが、成長の途中で獲得するものも多い。

 その後は植物プランクトンなどを食べて、脱皮を繰り返しながら少しずつ大きくなる。しだいに脚の数が増えて、体形も変化していく。体の色も、茶褐色から透明に近づく。

 孵化から約40日、12~15回ほど脱皮すると大人になり、交尾をする。1匹の寿命は3か月ほどだけど、条件がよければ1週間ごとに、1回に200~300個という膨大な数の卵をつくるんだ。

乾燥卵で数十年も生きる!



 注目したいのはブラインシュリンプの子どもの育て方。どこがすごいかというと、周辺の環境がよいときはメスの体内で卵を孵化させて、幼生を水中に産み出す。でも乾燥などで周囲が生きていくのに厳しい環境になると、メスは孵化させずに卵のかたちでそのまま産む。

これがブラインシュリンプの卵。1つ1つがとても小さい。拡大すると上の写真のような形をしている。これがブラインシュリンプの卵。1つ1つがとても小さい。拡大すると上の写真のような形をしている。


 これは耐久卵(シスト)と呼ばれ、成体では生きられない乾燥状態でも、10~20年も生き続けるといわれている。干からびた湖の底で水分を待ち続け、環境が変わって周囲に水が満ちたときに孵化して大復活……なんてことができてしまうんだ。こうした環境変化に負けない粘り強さで、何億年も生き続けてきたんだね。


 続きは「子供の科学 2019年7月号」と「子供の科学 2019年8月号」でお楽しみください。飼育に必要な物、手順、工夫などを2号にわたって紹介しています。

文:山村紳一郎
撮影:佐々木浩之
イラスト:有留ハルカ、新保基恵

<協力:誠文堂新光社>

子供の科学 2019年 7月号 [雑誌]

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《編集部》

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