今すぐ使える国語学習法…中学入試頻出のことば系問題をマスターする

 15年以上、浜学園にて中学受験の国語を指導し、数多くの生徒を合格に導いてきた「スタディサプリ」の講師である今中陽子氏監修の「改訂版 中学入試にでる順 四字熟語・ことわざ・慣用句」(KADOKAWA)より、中学受験生向け「ことば系問題」の学習法を紹介する。

教育・受験 小学生
今すぐ使える国語学習法…中学入試頻出のことば系問題をマスターする
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 迫る中学受験シーズンに向けて、苦手科目を克服するための学習や、志望校の過去問に取組むなど、さまざまな準備を進めているご家庭が多いのではないだろうか。

 リクルートの運営するオンライン予備校「スタディサプリ」の講師である今中陽子氏は、15年以上、浜学園にて中学受験の国語を指導し、数多くの生徒を合格に導いてきた。今中氏による中学受験生向け「ことば系問題」の学習法を、具体的な例題をまじえて紹介する。

「四字熟語」「ことわざ」「慣用句」を問うのが「ことば系問題」



 国語の入試問題は、文章読解が中心となりますが、「四字熟語」「ことわざ」「慣用句」のような語句についての問題もよく出題されます。問われる形としては、文章題とは別に独立した形で出題されるものと、物語文や説明文などの中に使われている表現について、読解問題と共に、総合的に出題されるものとがあります。

 漢字・語句問題を独立した形で出題する学校よりも、文章読解問題の中に組みこまれた形で出題する学校のほうが多い傾向にあります。

例えば、次の例のような形です。

【本文】 
……図書館の片隅で、ハードカバーに顔を埋める小さな人影に気づいた。その小学生は、一心〇〇に本を読んでいた。……


【問題】 
〇〇に適切な漢字を入れ、四字熟語を完成させなさい。


 まず、この場面では小学生が夢中になって本を読んでいるのが分かります。その熱中している様子を表す四字熟語、「一心不乱」を導き出します。「一心」のつく四字熟語は、他に「一心同体」などもありますから、文脈に合ったものを答えなくてはなりません。

 このように、文章中の空欄をうめる、あるいは、あてはまるものを記号で選択する、意味を答えるなどの出題形式で、正しい答えを導くには、ただ言葉の意味を覚えるだけではなく、状況に合わせてその言葉を使いこなさなければいけません。

用例も覚える重要性



 「四字熟語」「ことわざ」「慣用句」は、どのような場面に使う言葉なのか、その点も正確に覚えていきましょう。例えば、「目をうばう」の場合、用例として「はなやかな衣装に目をうばわれる。」とあります。


 「受け身の言い方で使われることが多い」という解説にも注目してほしいのですが、用例の「はなやかな衣装」という部分から、美しいものやすぐれているものに心をひかれているイメージがわきますよね。マイナスイメージの対象物には用いない言葉なのです。このような、言葉の持つ細かいニュアンスも同時に知ってほしいと思っています。

 つまり、語句の意味や用法を身につけることは、文章の読み取りにも大いに関係があり、国語力の基礎を作ってくれるのです。

入試では視点を変えて問われる



 問題集やドリルを一度解いただけで安心してはいけません。知識として自分の中に定着させ、生きた言葉として使えるようになるには、何度もくり返して学習することが大切です。ことば系問題は、受験の直前まで「努力すれば伸びる」分野なので、今できていなくても、いずれは大切な得点源に変化するはずです。単に丸暗記をするというのでは忘れてしまうので、覚え方を工夫して、楽しみながら勉強することをおすすめします。

 例えば、入試では次のように視点を変えた形で出題されることがあります。

【四字熟語】
・二つ同じ漢字がつくもの
「一●一●」―〔例〕一朝一夕、一期一会、一喜一憂…など
「自●自●」―〔例〕自画自賛、自問自答、自給自足…など


【ことわざ・慣用句】
・生き物、身体の一部、食べ物などでまとめたもの
〔例〕生き物「猫」がつく―猫に小判、猫をかぶる、窮鼠猫をかむ…など
   身体「腹」がつく―腹を割る、腹が黒い、腹が決まる…など
   食べ物がつく―みそをつける、青菜に塩、とんびに油あげをさらわれる…など


 そのほか、似た意味や、反対の意味の言葉をセットにして覚えるのも効果的です。次のように、まとめた形で、出題されることもよくあります。

【例題】
次の1~5のことわざとほぼ反対の意味になることわざを、下のA~Gの中から選びなさい。


1.人を見たら泥棒と思え
2.急いては事を仕損じる
3.坊主憎けりゃ袈裟まで憎い
4.好きこそものの上手なれ
5.あとは野となれ山となれ


A.立つ鳥あとをにごさず
B.うそも方便
C.三度目の正直
D.あばたもえくぼ
E.下手の横好き
F.渡る世間に鬼はなし
G.善は急げ


 また、教材によっては、語源(言葉がどのようにできたか)を記しているものもあります。いわれや教えを具体的に想像しながら、言葉の意味をとらえていくと、頭に入りやすくなります。語彙力を高めるために、文章問題を解いているときも、知らない言葉があれば、その意味を必ず確認しましょう。こまめに辞書を引いて調べるようにすると、意味だけでなく、語源や使い方も知ることができます。意味を覚えて使いこなす! そうすれば、格段に言葉の世界が広がります。

 私が監修をした「改訂版 中学入試にでる順 四字熟語・ことわざ・慣用句」では、過去15年分、約100校の中学入試で出題された四字熟語・ことわざ・慣用句を徹底的に分析し、頻出約300語を厳選、でる度(5~1)別に掲載しています。この本のように、用例や語源も解説していたり、入試での実戦を想定して、さまざまな切り口の問題を解けたりする教材で学習をすすめるといいでしょう。

 これまで紹介した学習法が、みなさまを志望校合格にいざなうものになることを願っています。

改訂版 中学入試にでる順 四字熟語・ことわざ・慣用句

発行:KADOKAWA

<監修者プロフィール:今中 陽子>
 スタディサプリ講師。「スタディサプリ中学講座」にて、国語を担当。大学在学中に大手進学塾の浜学園でアルバイトをしたことがきっかけで塾業界へ入る。15年以上、浜学園にて中学受験の国語を指導し、数多くの生徒を合格に導く。また、小3~高3まで幅広い学年の生徒を指導しながら、塾や学校用の教材・各種模試の執筆にも携わる。超難関校への合格実績も多数。立派に成長し人生を歩む生徒の姿に、喜びとやりがいを感じている。


《リセマム》

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