2019年、国内XR・360°動画市場規模3,951億・教育等44億円の見込み

 矢野経済研究所は2020年1月6日、XR(VR/AR/MR)および360°動画市場調査結果と将来展望を発表した。2019年の国内XR・360°動画市場規模(事業者売上高ベース)は3,951億円となる見込み。このうち教育・研修・トレーニングは44億円と見込まれている。

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国内XR(VR/AR/MR)・360°動画市場規模予測
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 矢野経済研究所は2020年1月6日、XR(VR/AR/MR)および360°動画市場調査結果と将来展望を発表した。2019年の国内XR・360°動画市場規模(事業者売上高ベース)は3,951億円となる見込み。このうち教育・研修・トレーニングは44億円と見込まれている。

 調査はVR/AR/MR製品開発企業、ならびに関連サービス事業者を対象に実施した。同調査におけるXR・360°動画市場とは、VR(Virtual Reality;仮想現実)やAR(Augmented Reality;拡張現実)、MR(Mixed Reality;複合現実)、360°動画(視聴者が操作すると360°全方位を見渡せる動画)のハードウェア、ソフトウェア、関連サービスが対象。調査期間は2019年7月~9月。

 2019年の国内XR・360°動画市場規模(事業者売上高ベース)は3,951億円となる見込み。市場の期待とは裏腹に、XR・360°動画市場の拡大は緩やかだ。大きな要因として、ハードウェア、ソフトウェアの問題に加え、ビジネスモデルの構築が進んでいないことがあげられるという。

 カテゴリー別にみると、ゲーム475億円、コンテンツ84億円、報道・広告・宣伝75億円、位置情報・旅行110億円、エンタープライズ204億円、医療・ヘルスケア85億円、教育・研修・トレーニング44億円、SNS 8億円、制作・流通173億円、劇場・テーマパーク44億円、VR機器2,569億円の見込み。

 注目されるのは、スタンドアローン(自己完結)型ヘッドマウントディスプレイ(HMD)の本格普及。2018年に米国Oculusが単独で動作するスタンドアローン(自己完結)型ヘッドマウントディスプレイ(HMD)「OculusGo(オキュラスゴー)」をリリースし、共同開発元の中国Xiaomiの製品とあわせて発売以降世界的にヒットしている。2019年には6DoF(3次元トラッキング)に対応した上位モデルを導入しており、HMDの出荷台数は前年と比較して大きく増加する見通しだという。

 2020年から5G(第5世代携帯電話サービス)導入が本格化する。2022年以降にはエリアカバレッジをはじめ、5Gの環境整備が進む可能性が高く、5Gの特徴である高速・大容量通信を生かして、XR・360°動画市場も大きく発展する見通しだ。2025年の国内XR・360°動画市場(事業者売上高ベース)は1兆1,952億円になると予測されている。
《外岡紘代》

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