中国に留学中の学生へ柔軟な対応を…文科省がJASSOへ要請

 文部科学省は2020年1月29日、中国に留学する日本人学生に向けて注意を促す文書をWebサイトに掲載した。また、奨学金を支給する日本学生支援機構(JASSO)に対し、一時帰国などの相談があった場合は柔軟な対応をするよう要請している。

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 文部科学省は2020年1月29日、中国に留学する日本人学生に向けて注意を促す文書をWebサイトに掲載した。また、奨学金を支給する日本学生支援機構(JASSO)に対し、一時帰国などの相談があった場合は柔軟な対応をするよう要請している。

 外務省は新型コロナウイルス感染症に関する注意喚起として、中国の湖北省全域に感染症危険情報レベル3「渡航は止めてください(渡航中止勧告)」を、中国のそのほかの地域に対して感染症危険情報レベル1「十分注意してください」を発出(1月30日現在)している。

 そのような状況から文部科学省は、湖北省以外の中国に留学している日本人学生が在籍する各大学に対し、学生との連絡を速やかに取れる体制作りを求めている。在留届・たびレジへの登録の指示、定期的な安否確認、随時の所在の把握(留学先近辺にいるのか、中国の別の場所にいるのかなど)のほか、留学中の学生の不安解消のための必要なサポートについての対応も申し入れている。

 また、「海外留学支援制度」および「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の奨学金を支給する日本学生支援機構に対しても、大学などを通じて学生から一時帰国などの相談があった場合は、留学計画の一時中断の手続きをとるなど、奨学金支給について柔軟に対応するよう要請。

 日本学生支援機構 は1月29日、「中国滞在中の派遣留学生に係る安全管理・安否確認及び手続について」を大学などに通知した。メールやSNSを通じて学生との連絡を密に行い、不測の事態に備えるよう依頼。事務手続上の配慮や中断届の手続きについてなども明記している。

 留学中の学生も、外務省や在中国日本大使館からの連絡が確実に受けられるよう、在留届・たびレジに渡航情報の登録を行い、外務省のWebサイトで最新の情報を随時把握するよう求めている。あわせて、各大学からの連絡が迅速に行えるよう、また、何か不安なことや困ったことがあれば所属大学などにすぐに相談できるよう、在籍大学などとの連絡を密にとるよう呼び掛けている。
《田中志実》

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