リセマムでは、京葉学院の協力を得て、学力検査の「理科」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。
<理科>講評(京葉学院 提供)
昨年の前期と同様、大問で9題出題されました。大問1が小問集合で、大問2~大問9は、物理・化学・生物・地学の各分野からそれぞれ2題ずつの出題でした。履修学年もバランスよく出題されています。基本的な知識や計算力だけでなく、難度の高い応用問題や思考力が問われる問題も出題されました。さらに、複数の回答に正解しないと得点できない問題が大幅に増え、全体的に難化したものと思われます。
1.小問集合
物理、化学、生物、地学の各分野から1問ずつ出題されました。いずれも基本的な内容の問題で、全問正解が望まれます。
2.身近な生物の観察(生物)
「身近な生物の観察」に関する問題でした。表面的な知識だけでなく、観察に使う器具の使い方や特性などを理解している必要のある、実践的な問題でした。
3.化学変化(化学)
「鉄と硫黄の化合」に関する問題でした。実験の内容以外の化学反応についてなど、広く細かい知識が問われましたが、教科書の基本的な内容をしっかり学習していれば対応できます。(4)の計算問題も、難度の高いものではありませんでした。
4.天体(地学)
「星の日周運動、年周運動」に関する問題でした。(1)~(3)は、教科書の内容を学習していれば解答できる問題でした。(4)は、天体の高度と緯度の関係を理解し、ほかの観測地点に応用する思考力が問われる問題で、正解できなかった受検生も多いのではないかと思われます。
5.力のはたらき(物理)
「力のつり合い」「仕事とエネルギー」に関する問題でした。(1)は、力のつり合いの問題ですが、重力を分解してから考えなくてはならない問題でした。また、(3)の作図は、3つの力のつり合いについて考え、該当するものをすべて解答する必要があり、(4)の計算問題も、前問の解答から必要な数値を求める必要があったため、全体的に難度の高い問題でした。
6.大地の変化(地学)
「地震」に関する問題でした。教科書の基本的な内容で対応できる問題でした。(3)の計算問題とグラフ作成の問題も、難度は高くありませんが、データが多く、ていねいな数値処理と計算力が問われる問題でした。
7.電流のはたらき(物理)
「電熱線の発熱」に関する問題でした。基本的な計算で解答できる問題でしたが、(3)、(4)は、それぞれの回路について、ていねいに計算しなければなりませんでした。