コロナが与える影響とは…子どもたちのリアルな声・気持ち

  新型コロナウイルスの影響で子どもたちはさまざまな不満や不安を抱えていることが2020年3月27日、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンのアンケート調査の速報結果からわかった。子どもたちからは「毎日がひまで退屈」など、さまざまな声が寄せられている。

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 新型コロナウイルスの影響で子どもたちはさまざまな不満や不安を抱えていることが2020年3月27日、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンのアンケート調査の速報結果からわかった。子どもたちからは「毎日がひまで退屈」など、さまざまな声が寄せられている。

 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、全国各地の小学生以上の子どもを対象に2020年3月17日~3月22日にアンケートを実施し、961人から回答を得た。子どもたちが現在の状態、気持ちなどをそのまま記述できるよう、選択式ではなく自由回答式を採用した。

 「学校が休みになってから、何かこまっていること、心配なことや気になっていることがあれば教えてください」という質問に対しては、882人が回答。全体の30.6%にあたる294人が「日常生活が送れていない・外出できない」、20.6%にあたる198人が「人に会えない・会いたい」と答えた。

 「学校がはじまるときや、就職・進学などあたらしい生活がはじまる前に、おとなや社会、政府にしてほしいことがあれば教えてください」に対しては、「はやくがっこうにいきたい」(小1・佐賀県)、「まずは午前授業からとかにしてほしい。一気には頑張れない気がする。先生には個人面談してほしい。なんか学校こわいから」(高2・北海道)、「なぜ休校になったのかきちんと教えてもらっていない。デンマークでは偉い人が子どもに向けてきちんと説明してくれたとお父さんが教えてくれた。日本でもしっかり話をしてほしい」(小5・東京都)などの回答があった。

 一方で、「このお休みで嬉しいこともある。ある友達が毎日習い事で忙しかったので、それが休めるようになってるみたいなので、心配しなくて良くなった。お家にずっといるので、集中していろんなことができる」(小3・滋賀県)、「この休みは、日頃できない事に打ち込む良い機会となり有意義に過ごせている」(中3・神奈川県)など、現在の状況を前向きにとらえている回答も少数ながらあった。

 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは3月末までに回収したものを含め、さらに詳細な分析などを経て4月中に全体版の報告書をWebサイトなどを通じて公表する予定。また、アンケート結果から明らかになったことを踏まえ、子どもの視点に立った感染症対策を進めるよう政府・国会議員・自治体などへ働きかけを行う。回答のうち、特に心のケアに関する子どもたちの疑問や心配に関しては、精神保健医療組織に協力を依頼し、子ども向けの回答を作成してWebサイトやSNSで公開する。
《木元さくら》

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