【大学受験】公立大協「大学入試のあり方に関する検討会議」記述式など意見

 公立大学協会は、2020年11月16日開催の文部科学省「大学入試のあり方に関する検討会議」において、英語4技能評価や記述式出題などの意見を説明した。小規模大学では個別学力検査において英語4技能すべてを評価することは費用面や体制面で厳しいなど現状をまとめている。

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 公立大学協会は、2020年11月16日開催の文部科学省「大学入試のあり方に関する検討会議」において、英語4技能評価や記述式出題など意見を説明した。小規模大学では個別学力検査において英語4技能すべてを評価することは費用面や体制面で厳しいなど現状をまとめている。

 文部科学省の「大学入試のあり方に関する検討会議」は2019年12月から実施。英語成績提供システム、大学入学共通テストにおける国語・数学の記述式に係る今般の一連の経過を踏まえ、大学入試における英語4技能の評価や記述式出題を含めた大学入試のあり方について検討を行っている。第17回会議において、公立大学協会への意見聴取が行われ、同協会で取りまとめた意見を検討会議の柴田洋三郎委員(公立大学協会入試に関する作業部会主査・福岡県立大学長)が説明した。

 地方自治体が自ら設置する公立大学は、設置目的に即したアドミッション・ポリシーのもと、適切に入学者選抜試験を実施するよう努力を続けている。一方で約6割の公立大学は教員数が100人以下の小規模大学であり、ぎりぎりの体制で入学者選抜試験を実施している実情もあることなどを踏まえ、6つの項目において意見を述べた。

 英語4技能の評価については、大学入試センターが共通テストで可能な部分を実施し、それ以上の評価については大学側が適切に判断し実施していくことが基本的な枠組みとなる。その際、特に小規模大学では個別学力検査において英語4技能すべてを評価することは費用面や体制面(人手不足や問題作成の労力など)で現実的でなく、共通テストでの実施を望む声が多い。そのため、外部試験を共通テストの枠組みで導入し、成績の提供を行うことについてはメリットが大きい。ただし、地域間格差や経済的格差により公平性・公正性が失われないようにし、英語4技能評価をどのように採用するかについては、各大学が柔軟に判断できるようにすることが望ましいとしている。

 記述式試験の導入については、すでに多くの大学では個別学力検査の記述問題や小論文、出願書類などで記述する力(表現力など)を評価している。一方で、必ずしも記述する力を担保するうえで十分でないといった指摘もある。そうした意味では、共通テストにおいて記述式の導入の必要性は高いといえるが、採点の公正性や成績提供が遅れることで個別学力検査の日程が厳しくなることのデメリットへの懸念は強く残る。

 入学者選抜については、公立大学はごく一部の大学を除き、国立大学とともに分離分割方式を採用している。また、薬学、芸術系などを中心に公立大学独自の中期日程が実施されている。これらの方式については課題も指摘されてはいるが、過密な日程の中で選抜を実施していくための制度として一定の理解を得ているものと考えており、現行のまま維持していきたい考え。

 さらに、新型コロナウイルス感染症への対策のガイドラインについては、無症状の濃厚接触者への対応や受験生の動線などは、大学の規模が多様であるため、過度な標準化は望ましくない。個別学力検査においては、全体としてのガイドラインに即しつつ、個別の判断で適切な対応を実施することが望ましい。そのほか、多面的評価および調査書の取扱いなどについてもまとめている。
《田中志実》

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