埼玉県、ヤングケアラー支援ハンドブック作成

 埼玉県の福祉部地域包括ケア課はヤングケアラー支援のため、周りの児童・生徒や教職員の理解の促進とともに、電話、SNSでの相談等を紹介するハンドブック「ヤングケアラーってなに?」を作成した。小学校4年生から高校3年生までのすべての児童・生徒・教職員に配布する。

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 埼玉県の福祉部地域包括ケア課はヤングケアラー支援のため、周りの児童・生徒や教職員の理解の促進とともに、電話、SNSでの相談等を紹介するハンドブック「ヤングケアラーってなに?」を作成した。小学校4年生から高校3年生までのすべての児童・生徒・教職員に配布する。また、ホームページからダウンロードもできる。

 ヤングケアラーとは、本来大人がするような家事や家族の世話等のケアを日常的に行っている18歳未満の若者。埼玉県が県内高校2年生に行ったヤングケアラー実態調査では、回答者の4.1%(約25人に1人)の生徒がヤングケアラーであることがわかっている。また、回答者のうち75%は高校生になる前からケアをしており、近年問題視されている。

 実態調査によるとヤングケアラーがケアに使っている時間は、学校のある平日では1時間未満が最多だが、休日になると、約4割のヤングケアラーが2時間以上ケアをしているという。学校への影響がないというヤングケアラーが多かったが、ケアについて相談できる人がいない等、孤独やストレスを感じているケアラーも一定数いた。ヤングケアラーの問題は、家庭内のことなので周りから見えにくく、また当事者も幼いころから家族のケアをしているため当たり前だと思っていることが多い、そのためこれまで十分な支援を受けることができなかった。

 埼玉県の福祉部地域包括ケア課では、電話やSNSで相談できる窓口を紹介するハンドブック「ヤングケアラーってなに?」を学校を通じて配布することにより、教育部門と連携して、学校の授業やホームルーム、教職員の学校内研修等で活用していきたいと考えている。
《編集部》

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