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日本老人福祉財団と京都光華女子大、給付型奨学金制度を設立

 日本老人福祉財団と京都光華女子大学は2024年7月19日、福祉人材育成を目的とした給付型奨学金の設立を発表した。大学卒業時(後)に社会福祉士または介護福祉士の合格を目指す該当学部・学年の学生を対象に、前期・後期それぞれ35万円を給付する。

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京都光華女子大学で行われた説明会のようす
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 日本老人福祉財団と京都光華女子大学は2024年7月19日、福祉人材育成を目的とした給付型奨学金の設立を発表した。大学卒業時(後)に社会福祉士または介護福祉士の合格を目指す該当学部・学年の学生を対象に、前期・後期それぞれ35万円を給付する。

 介護付き有料老人ホーム「ゆうゆうの里」を全国7か所で運営する日本老人福祉財団は、1973年の創設以来、日本社会の高齢化、核家族化が進む中で、高齢期における経済上、生活上、肉体的・精神的健康の問題に立ち向かってきた。しかし、日本社会の老齢化の一方で、介護福祉を目指す学生の減少、教育機関における介護福祉士養成課程など社会福祉に関する学部学科の減少といった高齢者福祉を取り巻く環境は、より一層厳しさを増しているという。

 そこで今回、状況を改善し、地域福祉の増進・充実に寄与すべく、10年以上前から管理栄養士実習における学生の受け入れを通じて協力関係を構築してきた京都光華女子大学との間で、給付型奨学金制度設立に向けた協定を締結した。

 対象となるのは、京都光華女子大学看護福祉リハビリテーション学部・福祉リハビリテーション学科・社会福祉専攻の1年生、または健康科学部・医療福祉学科・社会福祉専攻の2年生、3年生で、大学卒業時に社会福祉士または卒業後に介護福祉士の合格を目指す学生。

 2024年7月19日より奨学金の受付を開始。その後、書類審査、面接などを経て、正式に奨学生として決定した学生に対しては、卒業予定までの期間(最長42か月)に、前期35万円、後期35万円の奨学金を給付する。

 今回の奨学金制度設立にあたり、日本老人福祉財団は、多くの学生に社会貢献と高齢者福祉に関心をもってもらうことを最重要と考えたという。また、経済的に進学が困難な学生についても教育の機会を得られるよう、卒業後に返済義務のともなう一般的な「貸与型」ではなく、返済を必要としない「給付型」とした。多くの奨学金にみられるような卒業後の就職を前提としていない点も特徴の1つだという。

 日本老人福祉財団は、豊かな福祉社会の実現を目指して、その根幹となる福祉人材の育成ならびに福祉の仕事を将来的な選択肢として考える機会を、より多くの人たちが得られる社会環境づくりに向け、今後も積極的に取り組んでいくとしている。

《木村 薫》

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