コロナ禍の家庭学習費、世帯収入で差…格差拡大を懸念

 コロナ禍の家庭学習費を調査したところ、97%の家庭で世帯収入が増えていないにも関わらず、家庭学習費は増加していることが、ARINAが運営する教育メディア「おうち教材の森」が2022年1月28日に公表した調査結果から明らかとなった。

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コロナ禍の家庭学習調査
  • コロナ禍の家庭学習調査
  • オミクロン株は子供の教育に影響がありましたか?
  • コロナ禍で収入は変わりましたか?
  • コロナ禍で子供の教育費は増えましたか?
  • コロナ禍と比較して家庭学習費は増えましたか?
  • 1人の子にかける家庭学習費を教えてください
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  • コロナ禍で収入は変わりましたか?
 コロナ禍の家庭学習費を調査したところ、97%の家庭で世帯収入が増えていないにも関わらず、家庭学習費は増加していることが、ARINAが運営する教育メディア「おうち教材の森」が2022年1月28日に公表した調査結果から明らかとなった。

 アンケート調査は、中学生以下の子供がいる保護者300人を対象に、2022年1月24~25日の期間インターネットで実施。コロナ禍における子供の教育への影響、収入への影響、家庭学習費についてアンケート調査した。

 「オミクロン株は子供の教育に影響があったか」との問いには、「マイナスの影響」と回答した保護者60.0%がもっとも多く、ついで「変わらない」38.0%。「プラスの影響」があったと回答した保護者はわずか2.0%だった。コロナ禍の長期化が、子供の教育に与える影響が懸念される結果となった。

 「コロナ禍で収入は変わったか」の問いには、「変わらない」59.7%がもっとも多く、ついで「減った」37.3%。「増えた」と回答した保護者はわずか3.0%だった。「変わらない」を含めると97%の家庭の収入が増えていない一方で、食料品やガソリン等、物価上昇は続いており、苦しい家計状況が示唆される結果となった。

 さらに収入の増減について、年収別で調べたところ、収入400万以下の層では「減った」との回答が56.4%であるのに対して、収入800万円以上の層では「減った」と回答したのは11.9%と大きな差があることがわかった。「変わらない」と回答した人も、収入400万以下の層では42.3%、収入800万円以上の層では83.3%と大きな差となった。

 この結果から、年収が高い世帯は給料が安定した大企業に勤めている割合が多いのに対して、年収が低い世帯は非正規社員やサービス業が多く、コロナ禍の打撃を受けやすかったのではと推測。所得格差が広がっていることを示唆した。

 子供の教育への影響についても、あらためて収入別にみてみると、年収800万円以上の世帯は収入の減少が少ないにも関わらず、子供の教育に対して「マイナスの影響」と考えている割合が多く、世帯収入の増減には関係なく、世帯収入が高いほど、コロナ禍における教育への影響を懸念していることがうかがえる結果となった。

 さらに、子供の教育費の増減について質問したところ、「変わらない」と回答した人が78.7%でもっとも多く、「増えた」は15.3%、「減った」は6.0%だった。世帯収入は減少傾向だが、子供の教育費は維持もしくは増加している世帯が多く、教育費が占める割合は増加している。

 「コロナ前と比べて家庭学習費は増えたか」の回答には、「変わらない」63.7%がもっとも多く、「増えた」35.3%、「減った」1.0%だった。教育費は変わらないと回答した世帯の中でも、家庭学習にかける費用は増加傾向にあり、コロナ禍で家庭学習への投資が増えていることが示唆される。

 また、家庭学習費について調査すると、「5,000円以下」60.7%がもっとも多く、ついで「5,000円~1万円」24.3%、「1~2万円」9.7%、「2万円以上」5.3%という結果になった。年収別で見てみると、収入400万円以下の世帯と収入400~800万の世帯は、ほぼ同じ結果となった一方で、収入800万以上の世帯は学習費用が高い傾向にあることがわかった。この結果から、教育費の絶対値に変化はなく、教育費に投資できない環境は変わらないと推測した。

 教育メディア「おうち教材の森」は、余裕をもって教育費に投資できる世帯収入は少なくとも800万円以上必要と推測。収入に余裕がある世帯は教育費を増やすことができるが、一般的な世帯では教育費を増やせない現状が示唆され、コロナ禍で教育格差の広がりと、教育全体の質低下が懸念されるとした。
《川端珠紀》

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