文化放送キャリアパートナーズの就職情報研究所は2022年4月4日、「2023年入社希望者対象 就職活動【前半】 就職ブランドランキング調査」の結果を発表した。3年連続の総合1位に選ばれたのは「伊藤忠商事」。特に、男子、文系から根強い支持を得て、人気を盤石なものとしつつある。 就職ブランドランキング調査は、就職活動を行う学生に対して年に3回「企業の就職ブランド」について調査するもの。3年生・院1年生の4月~9月(夏インターン時期)を「早期」、10月~3月中旬(秋冬インターン・採用広報解禁時期)を「前半」、3月中旬~6月(説明会・選考期)を「後半」と位置付け、過去10年以上にわたり調査を行なっている。 今回の調査対象は2023年春入社希望の「ブンナビ」会員(現大学4年生、現大学院2年生)で、調査期間は2021年10月1日~2022年3月15日。投票者1人につき最大5票を有し、志望企業を1位から5位まで選択する形式で、有効回答数2万5,560人、総得票数7万2,752票の結果を取りまとめた。 総合ランキングは、1位「伊藤忠商事」、2位「日本生命保険」、3位「大和証券グループ」、4位「東京海上日動火災保険」、5位「丸紅」。伊藤忠商事が、21卒前半・22卒前半に続き、3年連続の総合1位に選ばれた。区分別では、文系・女子で3年連続1位、男子で4年連続1位となっており、男子を中心に人気が盤石なものになりつつある。 男女別のランキングを見ると、男子は1位「伊藤忠商事」、2位「丸紅」、3位「日本生命保険」。女子は1位「伊藤忠商事」、2位「明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)」、3位「東京海上日動火災保険」。男子はおもに商社・金融業界に注目が集まり、大手商社の中で4社が上位にランクイン。金融業界では生損保・証券の大手が上位を占める結果となっている。女子は、4位「ソニーミュージックグループ」や7位「集英社」等、IP(知的財産)ビジネス関連の企業のランクインが目立ち、かつて女子人気の高かった旅行系についても徐々に復活の兆しが見えている。 文理別のランキングでは、文系1位「伊藤忠商事」、2位「日本生命保険」、3位「東京海上日動火災保険」。理系1位「ソニー」、2位「味の素」、3位「明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)」という結果になっている。 2023卒は「withコロナ就活2年目」となり、早期(夏)からオンライン接触を前提とした就活戦線が進行した結果、早期接触量が志望に大きな影響力を持つようになったという。オンライン化の進行とともに、志望企業の絞り込み等の早期化・厳選化が進み、2022卒よりさらに「視野を広げず活動(=早期接触重視)」という傾向が強く見られる結果に。3月上旬時点の平均エントリー数は14.6社(昨対比-1.6社)で、早期で接触した業界・企業の選考を進め、上位層はそのまま早期内定を持っている傾向がみられる。 また、ここ数年、IT業界への注目と共に、就職人気も上がっている。AI・IoT・クラウド・5Gといった関連ワードに加え、2023卒では”DX”についても企業PRの場で目にする機会が増えているという。DXに取り組む企業と共に、DX支援側としてのIT・コンサルにも注目が集まっているようすがうかがえる。◆2023年入社希望者対象 就職活動【前半】就職ブランドランキング調査【総合順位TOP10】※()内は前回調査(23早期)の結果1位(2):伊藤忠商事2位(3):日本生命保険3位(4):大和証券グループ4位(9):東京海上日動火災保険5位(23):丸紅6位(8):明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)7位(11):大日本印刷8位(7):損害保険ジャパン9位(16):SMBC日興証券10位(6):博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ【男子順位TOP5】1位:伊藤忠商事2位:丸紅3位:日本生命保険4位:三菱商事5位:大和証券グループ【女子順位TOP5】1位:伊藤忠商事2位:明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)3位:東京海上日動火災保険4位:ソニーミュージックグループ5位:日本生命保険【文系順位TOP5】1位:伊藤忠商事2位:日本生命保険3位:東京海上日動火災保険4位:丸紅5位:大和証券グループ【理系順位TOP5】1位:ソニー2位:味の素3位:明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)4位:伊藤忠商事5位:NTTデータ