日Pは、全国64の都道府県や都市のPTA連合会・協議会で組織している。
都小Pは今回、日Pの活動との方向性の違いと、会費の有効活用を理由に2022年度定時総会において、日Pからの退会に向けた協議開始について決議。出席人数35人(委任状15人を含む)のうち、賛成が29人(同)を占め、退会に向けた協議等を日Pと進めていくことを決めた。
都小Pでは、コロナ禍を機に活動が大きく変わり、都内PTAのニーズや活動事例等を集約。2021年度からは「単Pの支援」を活動の目的とし、PTA支援事業を充実させている。一方、日Pの活動は従来から変わらず、全国研究大会やブロック研究大会をおもな事業としている。都小Pによると、日Pの会員である64協議会の代表会議は、事業の進捗報告や行政説明等が多く、会員の声を吸い上げたり、会員同士の交流を深めたりする意図があまり感じられないという。
都小Pでは、正会員から会費として児童1人あたり20円を徴収し、このうち児童1人あたり10円を日Pに会費として支出しており、総額は年間約90万円にのぼる。日Pの事業費の予算配分は約6割が全国大会、ついで中学生を対象とした研修事業への支出となっており、都内小学校のPTAに還元されているとは考えにくく、会費の半分を日Pに支払っていることについて会員に納得してもらえる説明ができない状況だとしている。
都小Pは「都小Pと日Pでは活動の目的やスタイルが大きく乖離しており、会員としてつながりを維持していても、都小Pの活動に資するものがありません」と指摘。都小Pの財政には余裕がなく、2021年度は赤字決算となっていることから、退会した場合、日P会費として支出していた約90万円は、より充実したPTA支援のために使っていくと説明している。
日Pからの退会をめぐっては、京都市PTA連絡協議会でも5月11日に決議。反対多数で否決されている。