大学院生の仕事選び、8割が「研究領域にこだわらない」

 アカリクは2022年8月22日、大学院を修了し研究領域と異なる分野の企業で5年以上働いている人を対象にした仕事の満足度に関する実態調査の結果を公表した。大学院での研究と異なる分野での仕事に7割以上が「満足」していることがわかった。

教育・受験 大学生
大学院を修了した社会人の仕事の満足度に関する実態調査
  • 大学院を修了した社会人の仕事の満足度に関する実態調査
  • 自身の研究領域と異なる分野の仕事に、満足しているか
  • 研究領域と異なる分野の仕事に満足している理由
  • 就職活動を行う中で、自身の研究領域の仕事はどの程度あると感じたか
  • 大学院での学びが、研究領域とは異なる分野の仕事に活きていると感じるか
  • 大学院でのどのような学びが仕事に活きていると感じるか
  • 大学院生が仕事選びをする際に、自身の研究領域にこだわらなくて良いと思うか

 アカリクは2022年8月22日、大学院を修了し研究領域と異なる分野の企業で5年以上働いている人を対象にした仕事の満足度に関する実態調査の結果を公表した。大学院での研究と異なる分野での仕事に7割以上が「満足」していることがわかった。

 調査は、技術者・研究者のキャリア支援に特化した事業を15年続けているアカリクが、大学院を修了し、研究領域と異なる分野の企業で5年以上働いている107人を対象に実施。2022年7月11日~7月12日にインターネットを利用して行った。

 自身の研究領域と異なる分野の仕事に満足しているか聞いたところ、「非常に満足している」22.4%、「やや満足している」48.6%と、7割以上が「満足」していると回答した。研究領域と異なる分野の仕事に満足している理由として、「結果として専門知識も生きたから」52.6%、「やりがいのある仕事に取り組むことができているから」42.1%、「キャリアが広がったから」40.8%という結果になった。

 就職活動を行う中で、自身の研究領域の仕事はどの程度あると感じたかという質問には、「かなりある」19.6%、「ややある」30.8%となり、「かなりある」と感じた人は2割未満となった。

 また、大学院での学びが、研究領域とは異なる分野の仕事に生きていると感じるかについては、「非常にそう感じる」20.6%、「ややそう感じる」46.7%となった。さらに、大学院でのどのような学びが仕事に生きているかについては、「論理的思考力」73.6%、「マルチタスク」48.6%、「粘り強さ」44.4%と回答。他にも、「課題形成力」や「ヒアリング力」等も、仕事に生きているという。

 大学院生が仕事選びをする際に、自身の研究領域にこだわらなくて良いかという質問には、「非常にそう思う」29.9%、「ややそう思う」54.2%と8割以上が「研究領域にこだわらなくて良い」と回答した。その理由として、「自分の視野を広げてほしい」や「選択肢を狭める必要はない」等の声があがった。

 調査結果から、研究領域と異なる分野に就職し、「結果として専門知識が生きた」等の理由から満足している大学院修了者が多数いることがわかった。「自分の視野を広げてほしい」や「選択肢を狭める必要はない」といった意見から、今後は自身の研究領域の仕事だけではなく、専門外就職を視野に入れる大学院生が増えていくのではないかとまとめている。


図解 戦略就活メソッド 「正しい努力」で結果を出す
¥1,782
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《田中志実》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top