【大学入試2023】理系学部で女子枠が増加…旺文社

 旺文社教育情報センターは2022年12月22日、「大学入試で女子枠を設ける大学が増加」をWebサイトに掲載した。女子枠が設けられるのは、おもに工学部系統、総合型・学校推薦型。東工大の2023年~2025年入試の募集人員等の公表資料をもとに、わかりやすく解説している。

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東工大の募集人員(2023年入試~2025年入試) (c) 2022 旺文社 教育情報センター
  • 東工大の募集人員(2023年入試~2025年入試) (c) 2022 旺文社 教育情報センター

 旺文社教育情報センターは2022年12月22日、「大学入試で女子枠を設ける大学が増加」をWebサイトに掲載した。女子枠が設けられるのは、おもに工学部系統、総合型・学校推薦型。東工大の2023年~2025年入試の募集人員等の公表資料をもとに、わかりやすく解説している。

 東京工業大学(東工大)は2022年11月、総合型選抜、学校推薦型選抜で2024年入試から女子枠を設けると発表。富山大学・名古屋大学・島根大学といった国立大学でも2023年入試から女子枠を設ける等、女子枠増加の動きがみられている。

 東工大では、2024年入試と2025年入試の2回に分けて段階的に女子枠を導入し、最終的に女子比率20%超を見込んでいる。2024年入試は総合型で43名、学校推薦型で15名の女子枠を設定。2025年入試は総合型で128名、学校推薦型で15名の女子枠を設定する。一般選抜も含めた募集人員の総計に変化はなく、3年とも1,028名。女子枠を設けることで、現在の学士課程全体の女子比率13%から各学部でそれぞれ20%以上になることを見込んでいる。

 女子枠の導入の背景にあるのは、多様性の確保。文部科学省も大学に対し、多様な背景をもった者を対象とする選抜を行うことと、それらに対する配慮を求めている。2021年7月には、文部科学省の「大学入試のあり方に関する検討会議」で、経済的に困難な事情等の家庭環境や、居住地域、年齢、国籍、障害の有無等、性別だけではなく、複数の観点で多様性を意識した提言がなされた。この提言を受けて、2023年入試の選抜実施要項には「多様な背景をもった者を対象とする選抜」「障害のある者への合理的配慮への充実」が明記された。

 特に、理系分野では以前から多様な学生の確保が課題となっていた。伝統的に男子学生が多い工学部で、さまざまな考え方で物づくりをするために女子枠が設けられることはこれまでにもあった。理系の女子を増やす動きとして、奈良女子大学は2022年に工学部を設置、お茶の水女子大学は2024年に共創工学部(仮称)を設置構想中等、新しい理系学部の設置もある。

 2023年の入試で女子枠が設けられているおもな大学については、Webページに公開されている資料より確認することができる。


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《いろは》

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