顧客満足度調査「イード・アワード2022 通信教育」幼児の部で最優秀賞を受賞した「幼児ポピー(ポピっこ)」。親子2代、3代での利用も珍しくないという「幼児ポピー」が世代を超えて支持される理由とは。新学社・ポピー事業部 編集部の塚本明子氏に聞いた。
親子の良質な関わりを提供したい
--「イード・アワード2022 通信教育」幼児の部での最優秀賞、さらに「継続しやすい」「学費の満足度が高い」の部門賞も受賞されました。受賞を聞いたときの感想を教えてください。
ありがとうございます。「幼児ポピー」を使ってくださっているお子さんたちの成長に関われていることを実感でき、大変光栄に思います。「ポピー」という名前は「ハッピー」という言葉に由来しています。ポピーの教材を通じて、多くのお子さんやおうちの方をハッピーにできた結果が今回の受賞だとしたら、こんなに嬉しいことはありません。
「幼児ポピー」の教材は、編集部が幼稚園の研究発表会に参加して、学びの広げ方・深め方を研究させてもらったり、日頃おうちの方からの教育相談にお応えくださっている「教育対話主事」の先生方から直接アドバイスをいただいたりしながら作成しています。そのほか、わかりやすく、楽しめる教材にするために、一流のデザイナーさんやイラストレーターさんなど、多くの方々に関わってもらってできあがります。受賞のご連絡をいただいたときには、関係者皆で喜びを共有しました。
--実際に「幼児ポピー」を利用されている方からは「親子で一緒に楽しめる」「小学校に向けて、バランス良く学べる」といった声が寄せられています。今一度教材の特徴を教えてください。
「幼児ポピー」は創刊時から「体験的な学び」と「親子の良質な関わり」を、教材を通して提供することを第一に考えて編集しています。
学齢ごとに最適な学びを提供できるよう、教職経験豊かな元校長先生で組織される「教育対話主事」の先生方の知見と、「幼児ポピー」の総合監修を務めていただいている脳科学者の篠原菊紀先生の知見を取り入れ、教材づくりをしています。
先生方とともに、幼児期に育みたい大切な力とは何か、文部科学省が提唱している「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」で示されている力をどのように身に付けていくかについて、日々議論と研究を重ねています。その結果、人生を主体的に切り開いていけるようになるためには「みる・ふれる、やってみる!」という子供自身の体験的な学びと、それをサポートする保護者の温かな関わりが大切だという共通認識に行きつきました。幼児ポピーではこの考えをカリキュラムの軸としています。
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「こころ・あたま・からだ」をバランス良く育てる
--お話を伺っていると「親子で楽しむ」ことをとても大切にされていることが伝わってきます。
そうですね。子供の知的活動の成長ピークは小学校の中高学年と言われていますが、その土台となる心の成長のピークは幼児期です。脳科学的に、幼児期に親子でたくさんのコミュニケーションをとることが、心の成長の基礎となると言われています。この観点から、編集部では「幼児ポピー」が親子のコミュニケーションのきっかけとなるよう工夫しながら、お子さんの「こころ・あたま・からだ」をバランス良く育めるよう、最新の脳科学の視点を取り入れて効果を検証しながら制作しています。
--具体的にはどのようなことでしょうか。
お話の読み聞かせや親子遊び・ごっこ遊びで共感したり、気持ちを伝え合ったりする経験を通して「こころ」が育ちます。子供が楽しく学んだり、考えたりしたことを保護者が褒めることで「あたま」が育ちます。手先を使う工作や全身を使うダンスや運動遊びを、親子で一緒に楽しむことが「からだ」の成長につながります。幼児ポピーの教材には、これらを自然にできるような仕掛けを盛り込んでいるんです。
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--「もじ・かず・ことば」などのいわゆるお勉強も、「幼児ポピー」では楽しく学ぶことができるという声も聞かれました。
そうですね。たくさんの「好き」という感情から学びの根っこを育てることができるよう、迷路やシール貼り、間違い探しなど、子供たちが大好きな作業を通じて、ワクワクしながら取り組めるようにしています。幼児期の知識の習得は多ければ良いというものではありません。「幼児ポピー」に取り組むことで「できた!もっとやりたい!」という気持ちを引き出すことで、幼児期の間に学びに向かう姿勢を育みたいと考えています。
--紙教材だけでなく、デジタルコンテンツも追加され、教材がますます充実してきましたね。
デジタルコンテンツでは、+αの学びを提供しています。今まで提供してきたコンテンツ以上に、2023年度からはさらに充実させる予定です。年齢が上がるほど、きちんと理解し、習得しておきたいことが増えます。小学校でつまずきやすい内容を中心に、ゲーム性の高い学習アプリや、オンライン上で解答できるクイズなど、楽しんで繰り返し学べるものや、知的好奇心を刺激するプログラムを考えています。
まだ学びはじめの低年齢のころは、あまり複雑な操作は取り組みづらいと思いますので、視聴のみで完結するものや、画面をタッチするだけで楽しめるデジタルブックなどを充実させています。
小中学校では今、1人1台端末が支給され、デジタルでの学びが当たり前という世の中になりました。数年前までは、幼児期にデジタル機器を使って学ばせることに抵抗のある保護者の方が少なからずいらっしゃいましたが、今では総じて好意的に受け止めていただいています。
これからも「幼児ポピー」は自分の手を使って学ぶことができる紙教材を中心に展開していくことは変わりません。紙教材で学んだことをさらに深め、広げるためにデジタルコンテンツを活用するというイメージです。いつでもどこでも、何度でも学べるというデジタルの良さを活かしたいと思います。
--保護者向けのコンテンツもあるのでしょうか。
はい。保護者向けの情報も、デジタルを加えることで、さらに充実させることができています。たとえば「子育て応援情報冊子」の表紙にあるQRを読み込むと、子育て関連の動画を見ることができます。教育対話部の先生による学齢ごとのその月の教材を使った実例紹介や、話題の絵本作家サトシンさんによるお悩み相談の動画、保護者向け脳トレ講座などです。今後もこのような動画の配信を予定しています。
それぞれの年齢に合う、考えつくされた教材
--4つのコースがありますが、それぞれの教材の説明と、学びのポイントを教えてください。
2、3歳コース「ももちゃん」の時期は、親近感のわくキャラクター、その名も「ももちゃん」が織りなすストーリーを軸に、号が進むごとにお友達の輪が広がっていく展開にしています。ちょうど2、3歳は人間関係が広がっていく時期。ももちゃんの気持ちに寄り添って、いろいろな感情を経験できるようになっています。
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3、4歳コースの「きいどり」からは、ストーリーの中で数を理解し、語彙を増やす、文字に親しむということをしていきます。教材の量も、66ページとボリュームアップしています。手先がぐっと発達する年齢なので、工作やごっこ遊びができる付録が充実しています。
そして、4、5歳コースの「あかどり」と5、6歳コースの「あおどり」は小学校入学に備えたカリキュラムを組んでいます。毎月お届けする総合絵本「わぁくん」では、毎回さまざまなテーマを掘り下げる特集と、体の使い方を鍛える運動遊び、読み聞かせ、生活面での入学準備など、6つのコーナーがあります。「もじ・かず・ことば」を楽しく学ぶ「ドリるん」では、小学校の国語・算数に向けた学習に加え、スモールステップで丁寧に、楽しく学ぶことを目指しています。さらに、小学校の英語教育必修化を受けて、英語教材「にこにこえいご」もお届けしています。幼児ポピーのキャラクターが主人公のアニメーションで、シチュエーションと合わせた英語を楽しく学習し、少しずつ英語に馴染めるような構成です。
スムーズな小学校入学に向けて手厚いフォロー
--何歳から「幼児ポピー」を始めるご家庭が多いのでしょうか。
やはり入学準備を意識する年齢から始める方が多いですね。安心して小学校入学を迎えたいという保護者の方のニーズはとても高いと感じています。
教育対話主事の先生によると、小学校入学までに身に付けておきたいのは、下記のようなことです。
●生活習慣を整えておく(早寝早起き、決まった時間内に食事を食べ終わること)
●人の話を最後まで聞けること
●自分から挨拶したり、自分の状況を伝えられるようにしておくこと
●自分の名前を書けるようにしておくこと
小学校の先生が入学時の子供たちに望んでいるのは、学習面よりも生活面でのことが多いとおわかりいただけるでしょう。幼児ポピーでは、学習面だけでなく、この生活面における入学準備も家庭で行えるよう、教材や保護者向け冊子で特集を組むなど、サポートしています。
--保護者としては、小学校入学前の不安に寄り添ってほしいという気持ちが大きいですね。
そうですね。学習面では、4、5歳コースの「あかどり」、5、6歳コースの「あおどり」において、多くの子がつまずきやすい内容を中心に、小学校入学後を見据えて定着させるべくサポートしています。たとえば、ひらがなに比べ、学校で授業時間を割くことが少ないカタカナは、意外とつまずきやすいポイントです。このようなポイントを見極め、幼児ポピーではあらかじめフォローするようなカリキュラムにしています。
子供の成長を感じ、褒める材料として活用を
--教育対話主事の先生方との協力関係があるがゆえのカリキュラムですね。教材を効果的に使うために、お勧めの取り組み方はありますか。
「楽しい!」「好き!」という気持ちで取り組むことが重要ですので、2~4歳くらいはお子さんの気が向いたときにタイミングを逃さずに取り出せるよう、常にお子さんの目に見えるところに教材をそっと置いておくことをお勧めしています。
幼児期は興味や発達の個人差も大きく、他のご家庭の話を聞いて焦ることもあるかもしれません。また、子供のやる気のアップダウンに戸惑われる保護者の方も多くいらっしゃいます。全部をまんべんなくやることにこだわらず、お子さんが好きなものを見つけ、興味を広げてあげることに重点をおいてほしいと思います。
一方で、5、6歳の小学校入学が視野に入る学齢では、毎日少しずつ取り組むことで、学習習慣づくりにつなげられると良いですよね。その場合は「夕食の前に『ドリるん』を2ページやろう」など、生活時間の中でポピーに取り組む時間を固定すると、自然と学びの習慣づけになります。先ほどご紹介したとおり「わぁくん」は毎号6つのコーナーに分かれているので、水曜日と週末に1コーナーずつ取り組む等、お子さんと一緒に決めるのもお勧めです。
--子供が取り組むとき、保護者はどのようにサポートすれば良いでしょうか。
親子で一緒に楽しみながらやる方法も、子供が取り組んだものを後で保護者が答え合わせをするという方法も、どんなやり方でも良いと思います。受講されているご家庭では、最初は親子で一緒に取り組み、小学校入学に近づくほど、お子さんだけで取り組むように手離れするパターンが多いようです。正解はありません。ご家庭の事情によって向き合い方はさまざまです。
私たちは「幼児ポピー」を子供の成長を感じる機会、お子さんを褒める材料にしてほしいと願っています。平日は仕事で子供との時間が取れないお父さんをポピー担当に任命し、答え合わせのやり取りや、週末に一緒に取り組む時間が父子のコミュニケーションの材料になっているという話も聞きました。ぜひ参考にしてみてください。
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--最後に、「幼児ポピー」を検討している保護者の方に対し、メッセージをお願いいたします。
「幼児ポピー」は、教育的・脳科学的見地から、幼児期の育ちに本当に必要なものを抽出し、精選してお届けしています。「コスパが良い」など、価格面に魅力を感じてくださる方が多いのですが、内容が充実していることも伝わると嬉しいです。
豪奢な付録はなく、シンプルな作りになっているのは、「親子で学びに向き合う際に、迷わないように」という考えからです。付録や副教材が多いと、保護者の方は「結局何をすれば良いのだろう」と悩んでしまいますし、子供にとっても目移りしてしまいます。「幼児ポピー」を、「この学齢のこの時期は、これだけやっておけば大丈夫」という指標として捉えてもらえたらと思います。これからも、少しでも多くの親子の力になれたら嬉しいです。
--「やらないと子供にとって機会損失になるのではないか」と勘違いし、あれもこれも目移りしがちです。必要なものだけを専門家が厳選してくれるのはありがたいですね。お話をお聞かせいただき、ありがとうございました。
編集後記
創刊から50周年を迎える「ポピー」。「体験的な学びと親子のふれあいを大切に」という「幼児ポピー」が創刊以来ずっと大切にしている根本となる軸、そして時代の変化に合わせ、子供の最適な成長と学びのために尽力している舞台裏を知ることができた。
「この春から新たにデジタル教材やコンテンツを充実させていく」というポピーは、創刊50周年コラボ特設ページで、自動認識ソリューションで国内シェアNo.1のサトーと協業し、4月号の幼児ポピー購読者特典として「わくわくポピっこワールド」を届けるという。
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「『わくわくポピっこワールド』で、デジタル機器を使いこなす楽しさ、QRの裏に隠された学びの世界の広がり、『幼児ポピー』らしい学びを体験してみてほしい」と塚本氏。大判ポスターに描かれた街のいたるところに配置されたQRを読み取ることで、5つのあそびが展開され、子供の想像力と興味を広げる仕組みだ。
「幼児ポピー」は、単なる通信教材ではなく、子供の成長を支援する、伴走者のような存在。幼児教材を探している方はもちろん、子育てに不安や孤独を感じる方は、まずは無料お試しから始めてみてはいかがだろうか。