【大学受験2023】国公立大の人気堅調、東工大等で志願者増…河合塾分析

 河合塾は2023年2月22日、文部科学省の公表に独自調査を加えた「2023年度国公立大志願状況」を大学入試情報サイト「Kei-Net」に掲載した。難関大含め、国公立大の志願倍率は前年並み。受験者数も大学入学共通テストと比べ減少率は低く人気は堅調といえる。

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国公立大志願状況 (c) Kawaijuku Educational Institution.
  • 国公立大志願状況 (c) Kawaijuku Educational Institution.
  • 国公立大(前期日程)地区別志願状況 (c) Kawaijuku Educational Institution.
  • 国公立大(前期日程)学部系統別志願状況 (c) Kawaijuku Educational Institution.
  • 国立難関10大学の志願状況 (c) Kawaijuku Educational Institution.

 河合塾は2023年2月22日、文部科学省の公表に独自調査を加えた「2023年度国公立大志願状況」を大学入試情報サイト「Kei-Net」に掲載した。難関大含め、国公立大の志願倍率は前年並み。受験者数も大学入学共通テストと比べ減少率は低く人気は堅調といえる。

 文部科学省は2月21日、2月3日に出願が締め切られた国公立大2次試験の確定志願者数を発表。河合塾では、この発表に独自調査を加え、2023年度国公立大入試の動向を分析し公表した。

 国公立大一般選抜の総志願者数は42万3,180人と前年から約5,500人減少(前年比99%)。募集人員に対する志願倍率は前年同様4.3倍となった。このうち、前期日程の志願者数は23万1,450人(前年比99%)。公立大ではやや増加がみられたが、新たに前年の新設大や公立大学法人化大が集計に加わっていることが要因だとしている。

 後期日程は前年比98%、募集人員も減っているため倍率に変化なし。ただし、後期日程で2次試験を実施しない室蘭工業大の志願者数は3年連続で増加がみられるという。公立大で実施される中期日程は前年比101%とわずかに増加したが、募集人員が前年比103%と増加しているため、倍率は0.4ポイントダウンとなった。

 地区別でみると、関東、東海、近畿等の都市部では前年より志願者が増加したものの、北海道、東北、北陸、四国、九州等では減少し、地方の志願者減少が進んでいる。

 前期日程を学部系統別でみると、文系では「文・人文」「社会・国際」で志願者の減少が目立つ。一方、「法・政治」は前年並み、「経済・経営・商」は増加した。理系では「理」で前年並み、「農」で増加したが「工」は減少。医療系では「医」「歯」分野で高い増加率となった半面、「看護」では志願者が減少した。

 難関10大学全体では、前期日程の志願者数は5万5,662人(前年比99%)と前年並み。大学別にみると、東京工業大(同110%)、一橋大(同102%)、京都大(同103%)で志願者数が前年を上回った。

 中でも、東京医科歯科大との統合が予定されている東京工業大は4年ぶりに4,000人を超え、物質理工学院を除く5学院で前年を上回る志願者が集まった。次年度からの総合型・学校推薦型選抜での女子枠の導入等、話題にあがることが多かったことも受験生の注目を集めるきっかけとなったのではと分析している。

 「2023年度国公立大志願状況」は、河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」の入試・教育トピックスに掲載されている。

《川端珠紀》

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