通信制高校…期待することは高卒資格、不安なことは?

 通信制高校の検索サイト「通信制高校ナビ」を運営するクリスクは2023年3月14日、通信制高校ナビを利用する保護者・本人529人を対象に「通信制高校に期待すること、不安なこと」についてのアンケート調査を実施。結果を発表した。

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通信制高校への不安ポイント【保護者・本人別】
  • 通信制高校への不安ポイント【保護者・本人別】
  • 通信制高校への期待ポイント【保護者・本人別】
  • 「自由な時間を作る」の保護者・本人別割合(前回比較)
  • 回答者の属性

 通信制高校の検索サイト「通信制高校ナビ」を運営するクリスクは2023年3月14日、通信制高校ナビを利用する保護者・本人529人を対象に「通信制高校に期待すること、不安なこと」についてのアンケート調査を実施。結果を発表した。

 調査は、1年前に行った調査の続編として、通信制高校ナビの利用者529人(親・保護者370人、入学者本人159人)を対象に実施。調査期間は2022年12月1日~2023年1月31日、通信制高校ナビのアンケートフォームにて行った。

 通信制高校について不安な点を尋ねたところ、保護者・本人ともに「学校に馴染めるか」(保護者11.4%、本人12.4%)が最多に。その他、保護者・本人に共通していたのは「全日制高校と同じ高校卒業資格が取れるか」「その先の就職に影響がないか」に対する不安だった。

 本人よりも保護者の方が不安に感じる割合が多い項目は、「将来の目標ややりたいことを見つけられるか」10.7%、「全日制高校と同じ水準の教育を受けられるか」8.7%、「社会のマナーやルールが身につくか」6.9%。本人がより気にしている割合が多い項目は、「どんな先生がいるのか」10.4%、「友達ができるか」10.2%、「その先の進学に影響がないか」10.2%となった。

 通信制高校に期待することについては、保護者・本人ともに「高校卒業資格を確実に取得できる 」がもっとも多く、保護者19.8%、本人18.4%と、ともに1年前の前回調査時よりポイントが上昇している。その他、「目標に向けた勉強ややりたいことができる」「勉強の遅れを取り戻せる」「仲の良い友達ができる」「高校生活を満喫できる」といった項目も、共通して期待値が高い結果となった。

 一方、期待することで保護者と本人に大きな開きがあったのは、前回と変わらず「自由な時間を作る」。保護者4.7%、本人17.6%となり、保護者はほぼ前回並みだが、本人は前回に比べ2ポイント以上上昇。入学者本人は、学ぶための時間と、趣味ややりたいことのための時間の両方をバランス良く使えるような高校生活を求めている傾向が強まっていることがうかがえる。

 さまざまな働き方、生き方、多様性が重んじられる現代、生徒それぞれの特長や個性に応えることのできる通信制高校のニーズは拡大しており、学校数・生徒数ともに増加傾向にある。一方で、学校の雰囲気やシステムがよくわからず不安を抱えるケースも少なくない。通信制高校に関する正確な情報が広まることで、今後、通信制高校の位置付けが変わっていくことが予想される。

《畑山望》

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