教員志望の学生5割が後ろ向き、理由は「長時間労働」

 教員を志望していた大学生の半数以上が教員を目指すことに消極的で、その理由の最多が「長時間労働」であることが2023年4月14日、トモノカイが発表した調査結果からわかった。あらためて教員のなり手不足を解決する働き方改革が急務であることが浮き彫りとなった。

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「今も教員になることを志望していますか?」
  • 「今も教員になることを志望していますか?」
  • 「教員志望だったがやめた/後ろ向きな一番の理由は何ですか?」
  • 「教員志望だったがやめた/後ろ向きになったのはどの段階ですか?」
  • 「教員を志望したきっかけは何ですか?」
  • 調査概要

 教員を志望していた大学生の半数以上が教員を目指すことに消極的で、その理由の最多が「長時間労働」であることが2023年4月14日、トモノカイが発表した調査結果からわかった。あらためて教員のなり手不足を解決する働き方改革が急務であることが浮き彫りとなった。

 調査は2023年3月13日~24日、教育系のアルバイトを紹介するサイト「t-news」に登録する国内の大学生384人を対象にトモノカイがインターネットでリサーチしたもの。回答者の内訳は国公立大が56.2%、早慶上智大18.2%、GMARCH(学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政)2.9%、関関同立(関西、関西学院、同志社、立命館)2.1%。

 まず、教員を志望したことがある学生に「今も教員になることを志望していますか?」と聞いたところ、「していない」25.4%、「迷っているがどちらかというと後ろ向き」26.5%をあわせて、51.9%が教員になることに消極的であることがわかった。

 その理由は「労働時間が長く、部活動や行事等で休日出勤も多いことを知ったから」がもっとも多く53.6%。ついで「教職課程の履修科目が多い等教員になるまでの道のりが遠いから」が9.7%、「公立校は残業代が支給されないから」が9.2%だった。

 次に前の質問で理由を回答した学生を対象に「教員志望だったがやめた」「後ろ向きになった」時期を尋ねたところ、「教職課程を受ける前の段階」が46%、「教職課程で座学やスクリーニングの受講/試験勉強をしている段階」が33.2%で、学校で教育実習を受ける前に、8割の学生が労働環境等の情報を収集して後ろ向きになったことが明らかとなった。

 もともと教員を志望したきっかけについては、「小中高時代に出会った教員の影響」が53人でもっとも多く、「昔から子供や人に教えることが好きだった」41人、「教育関係のアルバイトでやりがいを感じた」35人が続いた。

《川端珠紀》

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