都内で男女2名「はしか」陽性…公共交通機関で接触か

 東京都は2023年5月12日、都内の医療機関を受診していた男女2名について、検査の結果、麻しん(はしか)の陽性が確定したと発表した。周囲に感染させる可能性のある時期に、不特定多数の人が利用する公共交通機関を利用していたことも判明。都は注意を呼びかけている。

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麻しん(はしか)患者の発生について
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 東京都は2023年5月12日、都内の医療機関を受診していた男女2名について、検査の結果、麻しん(はしか)の陽性が確定したと発表した。周囲に感染させる可能性のある時期に、不特定多数の人が利用する公共交通機関を利用していたことも判明しており、都は注意を呼びかけている。

 都内で陽性が確認された麻しん患者は、30代女性(ワクチン接種歴なし)と、40代男性(ワクチン接種歴不明)。発病は5月3日とされており、共に発熱、発疹、咳の症状がみられ、発表時点で入院中となっている。

 保健所において疫学調査を実施したところ、4月28日に茨城県で報道発表のあった麻しん患者との接触歴(同じ公共交通機関を利用)が確認された。共通して利用した公共交通機関は、4月23日の午後6時52分新神戸駅発、午後9時33分東京駅着の「東海道・山陽新幹線のぞみ50号 9号車(グリーン車)」。

 また、周囲に感染させる可能性のある時期に不特定多数の人が利用する公共交通機関を利用していたことも判明しており、該当するのは、5月4日の午後6時54分三島駅発、午後7時29分新横浜駅着の「東海道新幹線こだま740号 10号車(グリーン車)」。

 東京都は、同じ公共交通機関を利用した人に向けて、体調に注意するよう呼びかけた。麻しんを疑う症状(発熱、発疹、咳、鼻水、目の充血等)が現れた場合は、必ず事前に医療機関に連絡し、麻しんの疑いがあることを伝える他、受診の際は公共交通機関の利用を控えて医療機関の指示に従って受診するよう注意を促している。

 麻しんは感染力がきわめて強い感染症で、感染すると約10日後に発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れ、2~3日熱が続いた後、39度以上の高熱と発疹が出現する急性の全身感染症。一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われており、ワクチンによる予防接種が有効な予防方法となる。麻しんの定期予防接種は、第1期が1歳児、第2期が小学校就学前の1年間とされており、まだ受けていない、接種歴がわからない人はかかりつけ医に相談のもと、早めに予防接種を受けることを勧めている。

《畑山望》

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