【共通テスト2024】国語の分析…東進・河合塾・データネット・代ゼミ速報まとめ

 2024年1月13日、2024年度(令和6年度)大学入学共通テスト(以下、共通テスト)1日目が終了した。4予備校より提供を受け、「国語」の共通テスト分析速報「科目別分析コメント」を紹介する。

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国語の分析…東進・河合塾・データネット・代ゼミ速報まとめ
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 2024年1月13日、2024年度(令和6年度)大学入学共通テスト(以下、共通テスト)1日目が終了した。4予備校より提供を受け、「国語」の共通テスト分析速報「科目別分析コメント」を紹介する。

国語

東進

 昨年から大問数は変化なし。設問数は1つ減り、マーク数は1つ増えた。第1問の評論の問題文は1つ。問6は生徒が自分で書いたレポートを推敲する場面設定の問題であった。第2問は近年発表された小説で、演技を話題とした文章。語句の問題が復活し、問7では資料を踏まえた生徒と教師の対話による空欄補充問題が出題された。第3問の古文は江戸時代の歌文集「草縁集(そうえんしゅう)」で、問4に「桂(かつら)」に関する現代文の説明文がある。和歌に関わる文章は昨年に続いての出題だが、江戸時代の文章の出題は共通テストになって初めて。第4問の漢文は杜牧の七言絶句とそれに関連した【資料】I~IVの組み合わせの問題であった。難易度は やや易。

河合塾

 第1問は、現代における芸術作品の鑑賞のあり方について述べた評論からの出題。昨年のような2つの評論からの出題ではなく、基本的には評論1つによる出題であり、問6は生徒が書いたという文章をする問題だった。第2問は、2017年に発表された小説からの出題。近年の小説が出題されるのは、センター試験時代の2018年以来である。過去2年出題されていなかった語句の意味を問う知識問題が今年は出題された。第3問は、江戸時代の歌文集からの出題。本文は平安時代の物語を模した文章である。複数の古文を読む形式ではなく、本文の表現を解説する現代語の文章を読み、その中の空欄を埋める設問が課された。例年通り、和歌に関する出題もあった。第4問は、杜牧の七言絶句とそれに関連する4つの文章が提示された。「楊貴妃への玄宗の情愛」が主題で、「の献上」が読解の鍵となっている。漢詩の出題は2年ぶりである。内容理解の問題を軸としつつも、基礎知識を問う問題が増加した。

データネット

 推敲や鑑賞などの「言語活動の充実」を意識した設問が出題された。全大問で複数のテキストが提示され、全体の分量はほぼ昨年並。第2問問1、第4問問1などの知識事項を問う設問が出題された一方で、第1問問6の〈推敲〉、第4問問6の〈鑑賞〉など、「言語活動の充実」を意識した、応用的・発展的な思考力が求められる出題が全大問で見られた。難易は昨年並。

代々木ゼミナール

 昨年同様複数の文章の関連を問う問題が各大問で出題されている。全体的に出題意図の明確なオーソドックスな問題が多い。第1問(現代文)は1つの本文と生徒作成の文章が課された。漢字問題は3年ぶりに漢字の意味を問う問題がなくなり従来の形式に戻った。第2問(現代文)は、語句の意味や文章表現について問う設問が3年ぶりに出題された。第3問(古文)は、1つの本文に対し設問の中で関連する文章を提示するという形式や、全体の設問構成は昨年同様であった。第4問(漢文)は、一昨年と同様に漢詩が含まれており、設問数・解答数は減少したものの、全体の分量は昨年と同程度であった。

 上記情報は、1月13日午後6時時点のもの。今後、各予備校のWebサイト上では情報が追加修正されることもある。

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《川端珠紀》

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