文科省タスクフォース「博士人材活躍プラン」公表

 文部科学大臣を座長とする「博士人材の社会における活躍促進に向けたタスクフォース」は2024年3月26日、「博士人材活躍プラン~博士をとろう~」を取りまとめ公表した。具体的な取組みや指標を示し、人口100万人あたりの博士号取得者数を2040年に世界トップレベルとする大目標を掲げている。

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博士人材活躍プラン~博士をとろう~
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 文部科学大臣を座長とする「博士人材の社会における活躍促進に向けたタスクフォース」は2024年3月26日、「博士人材活躍プラン~博士をとろう~」を取りまとめ公表した。具体的な取組みや指標を示し、人口100万人あたりの博士号取得者数を2040年に世界トップレベルとする大目標を掲げている。

 「博士人材の社会における活躍促進に向けたタスクフォース」は、博士人材がアカデミアのみならず、社会の多様なフィールドで一層活躍することを後押しするため、文部科学省として取り組むべき施策などを集中的に検討する組織。2023年11月に発足し、産業界・大学関係者との意見交換、大学視察、博士課程学生との懇談などを経て、「博士人材活躍プラン~博士をとろう~」を取りまとめた。

 「博士人材活躍プラン~博士をとろう~」では、博士人材や大学院を取り巻く課題や現状を解説。そのうえで、文部科学省として取り組む方針に「産業界等と連携し、博士人材の幅広いキャリアパス開拓を推進」「教育の質保証や国際化の推進などにより大学院教育を充実」「博士課程学生が安心して研究に打ち込める環境を実現」「初等中等教育から高等教育段階まで、博士課程進学へのモチベーションを高める取組みを切れ目なく実施」の4点をあげている。

 具体的な取組みには、「世界トップ水準の大学院教育を行う拠点形成の促進」「大学院設置基準等の改正も見据えた検討」「博士課程の学生に対する生活費相当額の支援や授業料減免」「特定の分野に優れた意欲・能力をもつ児童生徒の能力をさらに伸ばす取組みの推進」などを列挙。公的機関での博士人材の活躍促進については、文部科学省が先導し、その取組みを各省庁へ横展開するとした。

 指標として、具体的な目標値も設定。学士号取得者に対する博士号取得者の割合は2020年時点で2.7%だが、2030年に5%、2040年に8%を目指す。博士後期課程学生の就職率は、2023年時点の70%から、2030年75%、2040年80%の目標を設定。2040年の人口100万人あたりの博士号取得者数を2020年度比約3倍とし、世界トップレベルに引き上げる大目標を掲げている。

 また、経済団体・業界団体に向けたメッセージとして、「博士人材の採用拡大・処遇改善」「従業員の博士号取得支援」など、7項目の協力を求めており、正式な文書としても別途通知した。

《奥山直美》

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