点数アップと志望校合格を実現、仕組みと組織が支えるフリーステップの個別指導

 関西・関東を中心に270以上の教室を展開する開成教育グループ(成学社)の個別指導学院フリーステップが、「イード・アワード2023塾」中学生 個別指導の部で「関西・最優秀賞」および「全国・優秀賞」を受賞した。成学社 代表取締役社長の永井博氏に、指導への思いと仕組みについて聞いた。

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点数アップと志望校合格を実現、仕組みと組織が支えるフリーステップの個別指導
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 関西・関東を中心に270以上の教室を展開する開成教育グループ(成学社)の個別指導学院フリーステップが、「イード・アワード2023塾」中学生 個別指導の部で「関西・最優秀賞」および「全国・優秀賞」を受賞した。1990年の開講以来30年以上にわたり指導の歴史を重ねてきたフリーステップは、どのように進化しているのだろうか。成学社 代表取締役社長の永井博氏に、指導への思いと仕組みについて聞いた。

目標達成を見える化し好循環を生み出す

--「イード・アワード2023塾」中学生 個別指導の部、関西・最優秀賞、全国・優秀賞おめでとうございます。ご受賞をどのように受け止められているかお聞かせください。

 保護者の皆さまからご評価いただけることは率直にとても嬉しいことですね。フリーステップは30年以上、関西を中心に教室展開してきましたが、ここ数年は関東でも教室を増やしております。今回、関西圏だけでなく、全国でも賞をいただけたことは大変励みになります。

--全国でも高い評価を得られた理由についてはどうお考えですか。

 最近のトピックスとして、2024年1月に神奈川県初となる校舎を開校し、現在直営3校、フランチャイズ1校の計4校となりました。東京に1校目を開校したのが2011年ですので、神奈川県への進出はそこから10年以上かかったことになります。時間はかかりましたが、東京、埼玉、千葉で支持していただいたことで、塾業界でも競争の激しい神奈川での展開に乗り出すことができました。関西での確固たる地盤があってこそですが、私たちの取組みや姿勢が関東でも受け入れられてきたのは嬉しいことです。

--「プラス20点 点数アップ保証制度」という思い切った保証をされていますね。

 点数アップ保証制度は、フリーステップの中学生を対象に実施しています。60点未満で入塾し出席率などの条件をクリアした生徒について、入塾後3回以内の定期テストで点数を20点伸ばすという内容です。また、60点以上で入塾した方については80点以上を保証します。未達成の場合、3か月分の授業料を免除しています。

 導入のいちばんの理由は、早い段階で生徒たちに「通塾して良かった」と実感してもらうためです。生徒たちが通塾する目的は、大きくは「点数アップ」と「志望校合格」の2つで、私たちもこの2点を重視しています。志望校合格が最終目標ですが、生徒からすると3年に1度の大勝負です。一方、年に4、5回ある定期テストの成績をスモールステップとして目標設定し、目に見える形で達成することで、学習へのモチベーションアップという好循環を生み出しています。

カリキュラムテンプレートで実現する究極の個別最適化

--具体的にどのようにして点数アップするのでしょうか。

 当塾では、成果を体感できる点数アップシステムとして「S-CUBE(エス キューブ)」を運用しています。生徒の目標と目標達成までの学習計画、学習の進捗管理、確認テスト(ラップテスト)による授業ごとの理解度の確認まで、一連の流れとして進めるものです。

 S-CUBEが効果を発揮するためには、生徒が通う学校ごとのカリキュラムや授業進度、テストの傾向などを細かく把握することが不可欠です。地元の公立中学校であれば毎年一定数の生徒が通っているためデータが取れています。しかし、通学範囲が広くなる私立中学校や高校となると、1教室に通塾する人数も少なく、学習内容や進度も学校による違いが大きいため、ひとつの教室だけではその学校のカリキュラムを正確に把握するのが困難でした。

 この課題が、デジタル化により大きく改善されています。1教室では数件しかないデータも、フリーステップ全教室でデータを統合して見ることで、私立中学校や高校の進度、カリキュラムなどを正確に把握できるようになりました。各学校のカリキュラムをデータ化し全教室で使用できるようにした「カリキュラムテンプレート」というシステムを1年ほど前から運用しています。

--デジタルデータをフルに活用された取組みですね。カリキュラムテンプレートとはどのようなシステムなのでしょうか。

 これまで蓄積してきた当塾の膨大なデータの中から、在籍校、志望校をもとに生徒ひとりひとりのオリジナルカリキュラムを提供するものです。「テンプレート」というと固定化されたイメージをもたれるかもしれませんが、各教室で生徒ごとに自由にカスタマイズできる柔軟さと、ノウハウを蓄積し共有していく機能をもった設計となっています。公立・私立を問わず、学校ごとの各定期テストの対策教材、宿題、学習進度など、過去のデータがテンプレートになっており、どの教室責任者も自由に活用できます。加えて、理解度が遅れている、成績が落ちているといった生徒がいた場合、教室責任者が生徒にあわせてテンプレートを変更することができ、その対応と結果がまた全教室のノウハウとして蓄積されていく仕組みです。同じ学校に通っていても、成績や学習進度、効果的な学習方法は生徒によって異なりますので、個別最適な指導を実現するシステムとして効果を発揮しています。

 そのため、点数アップ保証制度は、私立中学校に在籍する生徒にも適用しています。私立中学校まで対象としているケースはあまり例がないのではないでしょうか。フリーステップは、家の近くでも、学校の近くでも、また、どこの学校の生徒でも、自信をもってお預かりすることができます。

「講師採用」を支える独自の好循環

--講師の採用はどのようにされていますか。

 塾業界に限らず、人材の確保は今や社会問題となっていますね。ただ助かっていると感じるのは、関東と関西で「大学進学に強い個別指導塾」を展開していることで、元生徒が一定数講師として戻ってきてくれる、ということです。

 フリーステップの授業や各種イベントなどを体験し、結果として合格を掴んだ元生徒が講師になることは、非常に大きなメリットがあります。まずは、ゼロからのスタートではなく、塾の雰囲気もカリキュラムも熟知している。自身が体験したからこそ、高い熱量をもって生徒たちにアドバイスできることも強みです。生徒たちにとっても、自分と同じ塾で学び、大学生になった先輩たちは憧れの存在として映りますし、いちばん身近な目標にもなっているようです。

 自然と元生徒が講師となって貢献してくれる文化ができあがっているのは、私たちの強みであり、ありがたいことだと思っています。大学の合格実績を伸ばすことは、優秀な学生講師を確保することと同一線上にあるわけです。

--大変興味深いサイクルですね。先生方の研修はどのようにされていますか。

 新人講師については、最初の授業までに初回研修、教室研修などを行い、全16回の授業研修を行うほか、不安を感じることなく授業に臨めるようさまざまな研修を用意してサポートしています。

 加えて、新人講師だけでなく、春と秋の年2回、大きな全体研修会を開催しています。春の研修は、新しいシステムや変更点、最新の入試結果分析などを本部から全教室に向けて伝え、さらに講師全体に向けた授業研修も行っています。秋の研修では優秀教室・優秀講師の発表を行います。

--優秀教室、優秀講師の選出はどのようにされるのですか。

 評価選定基準は、生徒数の伸びや保護者アンケート、点数アップの成果、体験授業からの入塾率の高さなど、細かく設定しています。優秀教室は毎年4教室ほど、優秀講師はそれぞれのカテゴリでもっとも優秀な講師を表彰しています。

 結果を出している講師はただ単に一生懸命仕事をしているだけでなく、自分なりに考え、準備し、工夫して取り組んでいることが良くわかります。そういった講師にスポットをあて、取組みを紹介することで、講師同士の学び合いも深まりますし、塾全体としても良い影響があるのです。

 当塾で素晴らしい成果をあげている講師たちは別の道へ進んだとしても大きく活躍することでしょう。講師の多くが大学生なので、それぞれが希望する道へ進み、将来活躍してほしい。講師にも成長の機会となる環境を提供したいと常に考えています。

--生徒と先生が共に成長していける場となっているのですね。生徒と先生との組合せはどのように決められていますか。

 基本的には、入塾時のヒアリングと講師の指導科目、人柄などのさまざまな情報をもとに各教室責任者が決めています。数学に特化したい、文系を満遍なく強化したいなど、生徒の希望にあう講師をマッチングしています。

 しかし、人対人ですので、相性の問題はあります。できる限り不安の種を小さいうちにすくい上げられるよう、毎月生徒と保護者にデジタルアンケートを取っています。従来は講師の変更などは電話で伝えてもらう必要がありましたが、デジタルアンケートで生徒や保護者の需要やニーズ、悩みなどに寄り添いやすくなり、即対応ができるようになりました。

「進路指導」を支える専門チームの底力

--進路指導はどのように行われているのでしょうか。

 進路指導は、本社の「入試情報室」という専門部署が大事な役目を担っています。おもに学校とコミュニケーションをとりながら、生徒ひとりひとりのデータをまとめ、収集した最新の入試データに照らしあわせて志望校や併願校に関する情報を各教室責任者にフィードバックします。各教室では、その情報をもとに保護者や生徒と話しあい、進路を決定していきます。出願状況や志望動向などは日々刻々と変化しますから、それを教室責任者が把握するのは至難の技です。生徒のデータも踏まえた情報が入試情報室から提供されることで、教室責任者や担当講師は、その情報をもとに指導に専念することができています。

 さらに、面談の際は、入試情報室が作成したデータのほかに、カリキュラム作成など教科面をサポートする「教育技術研究所」という専門部署が作成した資料も活用しています。教育技術研究所では、中学・高校・大学受験の入試問題傾向分析を行っており、資料や冊子を作成して入試傾向分析などのイベントも開催しています。

 フリーステップには小学生から高校生まで、さまざまな生徒たちが集まっています。個別指導であるがゆえに、個々の教室でひとりひとりに対応した専門性の高い指導をするのは非常に難しい。そこで、専門チームを設け、全体での質を上げるよう取り組んでいます。個別指導塾の性能を上げるひとつの戦略ですね。

--「入試傾向分析イベント」といお話がありましたが、入試ガイダンスなどのイベントも開催していますね。

 1月に開催した中学・高校・大学の最新入試情報と受験までの戦略を伝授する「三大入試ガイダンス」をはじめ、年数回にわたり入試関連ガイダンスや学習イベントを開催しています。入試においても成績アップにおいても、情報は非常に重要です。専門チームが全面的にフォローして情報の質を担保していることで、保護者や生徒にも安心して通っていただけるのではないかと自負しています。

 また、高校受験は地域により異なるので、対応のひとつとして入試ガイダンスを都道府県別に実施しています。学力検査問題の内容もそうですが、内申点の扱い、推薦や特色選抜といった入試制度のあり方など、しっかり分析したうえで情報を届けています。さらに、公立高校入試から逆算した「ステップアップ勉強会」というイベントを、中学3年生の夏・秋・入試直前の年3回開催し、定期テスト対策から入試対策に切り替えていくタイミングをうまく促すよう工夫しています。この際も、教育技術研究所が傾向を分析した対策テキストを用意し、地域ごとに対策しています。

変わり続ける時代にフリーステップが届ける価値とは

--最後に、フリーステップが選ばれる理由はどこにあるとお考えですか。

 やはり「点数アップ」と「志望校合格」のための仕組みが整っていることではないでしょうか。個別指導はひとりひとりを手厚く指導できる反面、講師や各教室の負担が大きく、現場に任せきりになると成果が出にくい面もあります。その課題を、仕組みと組織で解決し、現場では生徒のモチベーションアップにつながる指導に集中できる環境を作ってこられた、しっかりした土台のうえに実績を積み上げてこられたことが私たちの強みですし、ご評価いただけている点かと思っております。

 個別指導塾は週1、2回通うという生徒が大半を占めます。フリーステップのメインコースは講師1人に生徒2人の1対2、1回80分の授業です。授業が週1回の生徒の場合、1週間で1万80分ある時間の中のたった80分、1対2なのでフルに使っても生徒1人に使える解説時間は40分です。講師が生徒に伝える時間はほんのわずかしかない、ということです。

 私たちは、その点を強く認識して、限られた時間できっちり成果を上げられるようにしなければならない。そのためには、学習する単元・難易度・量などにおいて的を絶対に外してはならないのです。家庭学習や宿題も活用しますし、勉強のやり方を教える面もあります。そのうえで、塾に求められる点数アップ、志望校合格で結果を出すために、私たちが培ってきた仕組みと組織をフル活用し、全社をあげてひとりひとりを的確にサポートしていきます。

 生徒と講師の相性がもっとも重要と思われがちな個別指導塾において、「個人の力」だけに頼らないフリーステップの取組みの緻密さ、圧倒的なデータ量と活用力。生徒や保護者が求める結果を共に追いかけ、実現するためにデジタル化を推進し、ビックデータも活用しながら的確な指導を行う。加えて各教室での心が通った関係性が築ける環境があるからこそ、地域からの信頼を築くことができているのだろう。

《畑山望》

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