2025年3月12日(火)、令和7年度(2025年度)兵庫県公立高等学校入学者選抜の学力検査が実施された。2025年3月5日に発表された全日制の志願状況は、定員2万1,252人に対し、志願者数は2万1,596人で、志願倍率は1.02倍となった。
リセマムでは、開成教育グループの協力を得て、「数学」の講評を掲載する。このほかの教科(全5教科)についても、同様に掲載する。
兵庫県<数学>講評
(開成教育グループ 提供)
<総論>
大問1 小問集合 易
大問2 確率 やや易
大問3 図形とグラフ 標準
大問4 文字式と方程式 標準
大問5 図形 やや難
大問6 データの分析・データの活用 標準
全体として難易度に大きな変化は見られなかったが、関数の利用からの出題がなくなり、文字式と方程式からの出題へと変化した。
大問1は、問題数と配点に変化はなく、満点を目指してほしいところである。
大問2は、確率からの出題だが、サイコロを2つ転がす確率の計算と規則性の理解ができれば最後の小問まで解くことが可能である。〇4の問題が〇1で求めた式を利用できることに気づけば時間を短縮することも可能である。
大問3は、グラフと三角形の問題であった。最後の小問までは例年通りだが、最後の小問が回転移動をした三角形を考える問題で、単元横断的な出題であった。
大問4は、文字式と方程式からの出題だが、与えられた文章と文字を読解し文字式で表すことが重要となってくる。立式さえできれば簡単な連立方程式なので比較的時間をかけずに解くことができる。
大問5は、平行四辺形を利用した相似を証明し、長さを求める問題である。長さを求めていく過程で平行四辺形の高さの補助線をどこに引くかが重要となる。最後の小問はドーナツ型の図形の面積になるまでは理解できると思われるが、点Bと線分FCの距離が線分BGの長さであることに気付くのが難しく非常に難解な問題となっている。
大問6は、例年と同じく見開きで1ページ分の問題であり、文章量が多く読解力が試される問題である。問題自体は整理さえできれば計算量はそこまで多くないが、時間内に解ききることができるかが重要となる。
このレポートは2025年3月13日(木)に開成教育グループが作成したもの。
協力:開成教育グループ