東京都は2024年8月2日、子供を取り巻く環境を踏まえた子供政策の課題や今後の政策強化の方向を示した「チルドレンファーストの社会の実現に向けた子供政策強化の方針2024」を公表した。今回の方針に基づき、年度内をめどに「こども未来アクション2025（仮称）」を策定する予定。
東京都では毎年度、子供目線でとらえ直した政策の「現在地」と子供との対話を通じた「継続的なバージョンアップの指針」として、「こども未来アクション」を策定している。
「チルドレンファーストの社会の実現に向けた子供政策強化の方針2024」は、子供を取り巻くさまざまなデータや子供の声などを整理しながら、子供政策の課題と今後の政策強化の方向を示したもの。この方針に基づき、2025年度予算編成にて内容を反映した「こども未来アクション2025（仮称）」を、年度内をめどに策定するとしている。
子供政策強化の方針2024では、子供の意見やエビデンスに基づく子供政策の推進を図るべく、子供の実態や声・思いを反映するための取組みを実施。2022年度、2023年度に続き、2024年度も子供に関する定点調査や子供の居場所におけるヒアリング、こども都庁モニターなどを継続実施するほか、新たな取組みとして、「中高生政策決定参画プロジェクト」や「こどもワークショップ」を実施する。
また、チルドレンファーストの社会の実現に向けた子供政策強化を図るべく、都庁全体で取り組む子供政策強化の方向性を「誰1人取り残さない視点から、子供へのサポートを強化」「子育て家庭に寄り添い、子供の育ちを支える環境を充実」など4つの政策の柱として明記。
さらに、既存の枠組みでは対応困難な課題などに組織横断で取り組む「リーディングプロジェクト」の政策強化の方向として、8つのプロジェクトを提示。たとえば、乳幼児期の子育ち「とうきょう すくわくプログラム等」として乳幼児の伸びる・育つ等を応援する幼保共通のプログラムを2024年度から都内全域で展開するほか、学齢期の子育ち「学び・居場所の多様な選択肢を創出」では、学校内にチャレンジクラス（不登校対応校内分教室）等を設置、学校外では2024年度からフリースクール等への支援を開始する。
加えて、「学校の居心地向上」「子供の未来を育む『体験活動』の推進」の2つを想定テーマとした新たなリーディングプロジェクトに取り組む方針を示している。
「チルドレンファーストの社会の実現に向けた子供政策強化の方針2024」は、東京都の子供政策連携室ホームページに掲載。概要版と全文どちらも見ることができる。
