キャリアbaseは2024年9月より、通信制高校内における「校内キャリアサロン」のプロジェクトを本格的にスタートする。2025年2月まで実施予定で、サロンを利用した希望者には、個別の就労支援も行うという。
キャリアbaseは、休眠預金等交付金を活用した「高校生世代の子育て家庭『くらしと学びの危機』緊急支援事業」(資金分配団体:キッズドア、READYFOR)の実行団体として、通信制高校内にて「校内キャリアサロン」をスタートする。
「校内キャリアサロン」は、通信制高校に通う生徒が進路や将来に不安を覚えたときに、学校外の信頼できる大人に気軽に相談できる場。週1回~(1回3時間程度)、通信制高校のキャンパス内に開設される。
少子化が進む一方で、通信制高校の生徒数は増え続け、2023年度には26万人を超えた。2003年の構造改革特区で株式会社による学校運営が認めら、私立校が急増したこともあり、通信制高校の数は289校と2000年から2.5倍に増加した。
学校数・生徒数が増え続ける中で、通信制高校では約7.6万人の卒業生のうち、3割にあたる2.4万人以上が“進路未決定のまま”卒業していくといわれている。通信制に通う生徒の7割は不登校を経験しているともいわれ、ほかにもヤングケアラー、発達障害、コミュニケーション障害、母子父子家庭、虐待、ネグレクト、外国籍など、対人関係・家庭環境に複数の問題を抱えている中での就職活動には、さまざまな壁が立ちはだかる。
そういった背景のもと設置される「校内キャリアサロン」は、オフライン・オンライン、いずれの形式でも活用可能。キャリアコンサルタントやカウンセラーなどの有資格者を中心に、キャリアbaseから派遣された人材が、決まった曜日・時間にサロンに常駐し、運営する。
「校内キャリアサロン」は、2025年2月まで実施予定。サロンを使用した生徒の中で、希望者には個別の就労支援も行う。必要に応じて、地域企業との接続や、面接対策などのトレーニングも行い、出口支援においても力を発揮できるよう事業を推進するとしている。
7月から関東・関西圏を中心に通信制高校・キャンパスへのアプローチを開始し、現時点ですでに8校でのキャリアサロン設置が決定している。また、8月29日には通信制高校で活動する「キャリアサポーター育成講習」を開催。2024年8月~2025年1月にかけて行う全6回のプログラムで、通信制高校での支援活動において活躍できる人材を育成していく。参加費無料。定員20名。申込みは、Webサイトより行う。
◆キャリアサポーター育成講習
日時:【第1回】2024年8月29日(木)12:00~15:00
※以降、9月~2025年1月まで月に1回ずつ開催
形式:オンライン(Zoom)
対象:
・キャリアコンサルタントとして、高校生の個別伴走支援に携わってみたいと思っている人
・通信制高校の生徒に向けた、キャリア支援のスキルを身に付けたいと思っている人など
定員:20名
参加費:無料
申込方法:Webサイトより申し込む