学習塾「武田塾」を全国に展開するA.verは、生成AIを学習に活用している高校生100名を対象に、生成AIと受験勉強の実態調査を実施した。この調査では、約8割の高校生が「ChatGPT(無料版)」を活用しており、生成AIの活用場面として「授業の復習」がもっとも多くあげられた。また、86%の高校生が今後も生成AIの活用を継続する意向を示す一方で、39%が「情報の正確性」に課題を感じていることが明らかになった。
この調査は、IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー」の企画によるインターネット調査として、2025年1月6日から1月9日にかけて実施された。対象は生成AIを学習に活用している高校生100名である。
調査結果によると、生成AIを活用する高校生の中で、41%が高校3年生であった。受験勉強に活用している生成AIとしては、「ChatGPT(無料版)」が77%と圧倒的に多く、ついで「Google Gemini」が12%、「Bing Chat」が5%と続いた。生成AIの活用場面では、「授業の復習」が31%、「テスト対策全般」が30%、「授業の予習」が28%と、授業関連の活用が目立った。
生成AIが従来の学習方法より優れている点としては、「短時間で必要な情報を得られる」が61%、「24時間いつでも利用できる」が47%といった利便性があげられた。しかし、「情報の正確性」に不安を感じる高校生が39%おり、過度な依存や思考力の低下を懸念する声もあった。
教科別に見ると、生成AIがもっとも役立っている科目は「英語」が25%、「数学」が22%であり、具体的な活用場面としては「問題の解き方を質問する」が45.7%でトップとなった。そのほか、「解答の添削」や「教科書・参考書の補足説明」なども多くの高校生が利用している。
今回の調査結果から、生成AIが高校生の学習において重要な役割を果たしていることが分かった。効率的に情報を取得し学習効果を高める一方で、情報の正確性や依存の問題など課題も指摘されている。教育現場におけるAIの適切な活用方法の確立が求められる。