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通信制高校からの進学後、中退理由1位は「通学ストレス」…週3通学で卒業できる短大の新制度

 戸板女子短期大学(東京都港区)は、2027年度入学生より、週3日の通学でも2年で卒業を目指せる新たな通学スタイル「スマート・カスタムメイド・カレッジ」の導入を発表した。週3日から始め、段階的に週5日のリズムに慣らしていくなど、大学生活への適応のみならず、社会に出るための助走期間を提供する。

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戸板女子短期大学
  • 戸板女子短期大学
  • 貴学における通信制高校出身の入学者数は、直近5年程度でどのように変化していますか
  • 全国の大学・短期大学・専門学校の教職員を対象とした調査より

 戸板女子短期大学(東京都港区)は、2027年度入学生より、週3日の通学でも2年で卒業を目指せる新たな通学スタイル「スマート・カスタムメイド・カレッジ」の導入を発表した。週3日から始め、段階的に週5日のリズムに慣らしていくなど、大学生活への適応のみならず、社会に出るための助走期間を提供する。

 今回発表された新たな通学スタイル「スマート・カスタムメイド・カレッジ(以後、スマカレ)」は、通信制高校卒業生の多くが経験してきた「卒業後の全日制通学リズムへの適応」を目的としている。従来の、大学に入学した際に始まる「一斉登校・毎日通学」に不安を感じる学生に対し、スムーズな移行を支援する「助走期間」として、週3日の通学からでも2年間の卒業を目指せるカリキュラムだ。

 通信制高校の生徒数は、2025年度の速報値(文部科学省 学校基本調査)で30万人を超え、過去最高を更新しているが、一方で高校卒業後の現実は厳しく、進路未定者は約30%に達し、進学・就職後も環境に馴染めず退学・離職に至るケースが見受けられるという。

 戸板女子短期大学が調査会社と連携して行った、全国の大学・短期大学・専門学校の教職員を対象とした緊急調査(2026年4月実施。有効回答236件)によると、通信制出身の入学者が「増えている」と答えた教職員は約78%。そのうち「中退するケースが多い」と感じている教職員は約46%だった。中退する時期は、入学後すぐ~1年次終了以内に集中しており、大学に馴染む最初の1年間に多くの学生が脱落しているケースが見受けられるという。

 中退理由の1位は「通学自体のストレス」と「生活リズムの不適応」。現場から「最初は意欲があるのに、生活リズムが確立されるまでに疲れてしまう」「1年次に頑張りすぎて、2年次まで続かない」という声があがっている。

 スマカレは、専門教育とリベラルアーツ教育、オンデマンド授業を組みあわせ、凝縮した3日間で卒業できる設計となっている。3日間登校し、残りの2日間は、自分で自由に設計ができる。疲れたら休み、少しずつ余裕が生まれてきたら、この2日間を通学に切り替えることも可能。また、休学が必要になった場合でも、最大3年かけて卒業できる制度を整えている。

 通信制高校という選択肢が社会に定着した今、高等教育機関に求められているのは、「受け皿」としての柔軟性。戸板女子短期大学は、スマカレの制度について、大学だけでなく、社会に出るための制度設計だと考えるとしている。

《木村 薫》

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