【中学受験】“自分のトップ校”進学を応援する栄光ゼミナール

栄光ゼミナールは、首都圏を中心に6万人超の生徒を擁し、今年で30周年を迎える大手学習塾だ。同塾の中学受験カリキュラムについて、広報室 進学情報担当 課長の山中亨氏に聞いた。

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栄光ゼミナール 広報室 進学情報担当 課長 山中亨 氏。教室にて
  • 栄光ゼミナール 広報室 進学情報担当 課長 山中亨 氏。教室にて
  • 自立学習室「i-cot(アイコット)」
  • 自立学習室「i-cot(アイコット)」
  • i-cot入口に備えられた箒。各自机の上の消しゴムのカスなどを掃除する
 栄光ゼミナールは、首都圏を中心に6万人超の生徒を擁し、今年で30周年を迎える大手学習塾だ。同塾の中学受験カリキュラムについて、広報室 進学情報担当 課長の山中亨氏に聞いた。

Q. 栄光ゼミナールのエリア展開について教えてください。

 小学生を対象にした教室は、個別指導専門塾「ビザビ」も含めると首都圏に約350教室あります。いずれの教室も、通塾の便を考慮して駅の近くに設置しています。1駅に1校の展開を目指して順次開校を進めていまして、現在のところJR中央線や京浜東北線(東京以北)、西武新宿線・池袋線の沿線はかなり埋まってきています。

Q. クラス編成はどのような方針で行っていますか。

 4年生から中学受験のカリキュラムがスタートし、私国立中学の受験を目指す「私国立中入試対策」と、学力向上のための「公立中進学」のどちらかのコースを選択できます。そして5年生になると、「難関私国立中入試対策」「私国立中入試対策」「公立中高一貫対策」「公立中進学」に分かれて学習を進めます。クラス編成は、入塾時の学力診断や定期的な確認テスト、統一模試の結果をある程度意識しますが、それよりもまず、面談などでご家庭の意向や本人の気持ちを最優先にしています。

 我々は「偏差値の高い学校がいい学校」という発想はもっていません。そのため、テストの点数の結果で上から順に輪切りにするといったクラス分けを行っていません。「自分のトップ校へ行こう」というキャッチフレーズのもと、ご家庭や本人が望んでいる学校へ向かって、我々は一所懸命サポートしていきたいと考えています。

Q. グループ指導に加えて、個別指導を組み合わせることもできるそうですね。

 「一人ひとりの個性指導」にこだわっている我々は、グループ指導で8~12名の少人数制や、1教科から通える単科受講制を採用していることに加え、他の大手進学塾に先駆けて1991年から個別指導も行っています。「算数だけ、グループ指導の学力レベルに追いつくまで補習を受けたい」「麻布が第一志望だから記述問題を特訓したい」など、個別指導を受ける生徒さんの目的は様々です。我々としても、グループ担当と個別担当の講師が密に連絡を取り合って宿題の量を調整したりと、きめ細かく確認しながら授業を進めています。

 また授業外でも、全教室に自立学習室「i-cot(アイコット)」を設置し、質問があれば近くにいる講師がいつでも対応しています。「お迎えの時間まで少しあるから宿題を済ませよう」「家より集中できるi-cotで過去問をやっつけよう」等、生徒が自主的に使っています。なかには、学校が終わったらすぐやって来て2時間みっちり自習する子や、塾のない日にわざわざやって来てわからない問題を先生に質問しに来る熱心な子もいます。

Q. 「公立中高一貫対策コース」を設けていますね。

 私立の入試は、4教科がはっきり分かれている場合がほとんどですが、公立の適性検査は教科で分かれず、たとえば、文章題の中で社会の知識が求められたり、理科の問題で計算が出てきたりするので、“教科横断型の学習”が必要になってきます。また、記述量も私立に比べて多めです。いわゆる「PISA(ピザ;OECD生徒の学習到達度調査)型の読解力」が求められている傾向がありますので、「自分の意見をきちんとまとめて伝える」という力を付けられるよう独自にカリキュラムを組んでいます。

 我々は、都立白鴎高校が都内で初めて中高一貫校へ移行する2年前から、専用の授業を開始していました。当然ながら、最初は過去問が存在しません。他県の事例を参考にしながら学習内容を作るといった苦労をしながら、2006年からは専用のコースとして生徒さんを受け入れています。昨年2010年の都立桜修館中等教育学校の合格者は55名で、定員160名の3分の1以上を占めるなど、合格実績も好調に推移しています。

Q. 保護者向けの情報提供にはどのようなものがありますか?

 保護者会(学期に1回)、個人面談(学期に1~2回)、電話報告(月に1~2回)など、パーソナルをしっかり見ながら、ご家庭との緊密なコミュニケーションをとっています。発行物としては、塾内テスト成績優秀生の名前やインタビューを掲載している「栄光コンパス」(月1回)があります。これは主に生徒向けですが、保護者専用の情報としては、広報誌「ざ・れたーず」(年4~5回)や、教育ポータルサイト「Eikohまなび倶楽部」、さらに、書店でも売っている受験情報誌「私立中高 進学通信」(年10回)等があります。

 また、毎年1学期(6~7月)には、各中学校の説明会を栄光主催で開催しています。今年は70校ほど訪問しました。6年生のみならず3~5年生も対象にしていますので、入試や偏差値だけではなく、「中学校ってどういうところなんだろう?」という漠然とした興味しかなくても参加できます。

Q. 入試を目前に控えた保護者や生徒にはどのようなサポートを行っていますか?

 保護者が動揺すると子どもに必ず伝染しますので、何が起ころうと保護者が動じることのないよう、2学期の保護者会や面談等で、たとえば、「当日雪が降ったらどうします?」「通知表のコピーは、押印してコピー取っていますか?」等、発生しうる実務的な事を1つひとつ確認・説明します。

 子どもたちに対しては、メンタル的なケアを重視しています。「1時間目が終わったらすぐ気分を切り替えようね」「今までやってきたことがちゃんと実になるはずだから」と言葉をかけたり、壮行会や、夏期合宿最終日に書いた「受験の前に届く自分宛のハガキ」でモチベーションを高めたりします。また、合格応援グッズとして講師や友達からの寄せ書きやバッジなどの御守りを渡し、入試当日も講師陣が門前激励に向かいます。

 続いて、中学受験の動向についても話を聞いた(12月15日公開)。
《柏木由美子》

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