東京都、中学生の職場体験報告書を公開

 東京都は3月28日、中学生の職場体験事業「わく(Work)わく(Work)Week Tokyo」における平成22年度の報告書をホームページに公開した。

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わくわく Week Tokyo
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  • 年度別実施校の推移
  • 保護者のアンケートより
  • 都庁関連職場受入実績
 東京都は3月28日、中学生の職場体験事業「わく(Work)わく(Work)Week Tokyo」における平成22年度の報告書をホームページに公開した。

 同事業は、中学生に社会の一員としての自覚を促すとともに、望ましい社会性や勤労観・職業観を育成することを目的に平成17年度から実施されている。平成22年度は、都内の公立中学校635校のうち、対象となる2年生が在籍する625校すべてで実施された。

 東京都では、本年度の取組や受け入れ事例、職場体験アンケートの結果などをまとめた成果報告書を作成。各中学校や協力事業所などに配布し、来年度の指導や中学生の受け入れの参考にしてほしいとしている。

 報告書では中学校における取組みとして、職場体験事前の自己紹介カード作成、実習、事後の作文作成や「詩と短歌でつづる私の職場体験学習」「事業所へのお礼状作成」などの事例が紹介されている。また、接客・販売や幼稚園などの実習を行った生徒の感想や、職場体験生を受入れた事業所の声もまとめられている。

 受入産業団体における取組報告では、東京都美容生活衛生同業組合が受入れカリキュラムとして実習プログラムを例示している。また、江戸川区教育委員会では協力事業所の開拓と協力の持続の重要性を説き、体験スケジュール例を挙げている。

 アンケートで寄せられた感想では、中学生の大人の職業への思い入れややりがいといった職業意識も深められているが、一方受入側からは生徒のできる仕事という限定があるため、人数の調整や仕事内容で興味の持続が難しい点もあるという声もあがっている。保護者からは、約90%が「社会人の一員としてのマナーやルールを学んだ」とし、働くことの意義を理解したと肯定的な回答をしている。

 なお、都庁関連職場における受入れ実績は、総務局・建設局・東京消防庁など18の局で合計770校、延べ人数7,883人を職場体験で受入れを実施している。
《前田 有香》

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