経済的理由による私立高の中退率は過去最小値の0.04%

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全国私立学校教職員組合連合(全国私教連)
  • 全国私立学校教職員組合連合(全国私教連)
  • 経済的理由による私立高校の中退生徒数
  • 私立高校10年間の経済的理由での退学率の推移
  • 学費滞納・経済的理由による中退調査(1998年〜2012年3月)
 全国私立学校教職員組合連合(全国私教連)は5月15日、2011年度に経済的な理由で私立中学・高校を退学した生徒の状況などを調査した結果をまとめ、ホームページに公表した。

 全国私教連は、私立の幼稚園、小学校、中学校、高等学校、専門学校(専修学校・各種学校)で働く教職員労働組合の全国組織。全国40都道府県にまたがり、人員約2万人を有する組織だという。

 調査は、私立中・高で学ぶ生徒の退学や学費の滞納状況を把握し、必要な措置を行政に要請していくことを目的に、1998年以来毎年実施しているもの。14回目となる今回の調査では、2011年4月から2012年3月末までに経済的理由で退学(学費未納による除籍を含む)した生徒の状況と、2012年3月時点での学費の滞納状況について調べている。

 調査は、組合加盟の各学校の教職員組合を中心に質問用紙を配布して実施。全国31都道府県の私立高校340校、私立中学158校の回答を集計している。なお、回答数は全国の私立高校の26.4%、私立中学の20.7%にあたる。

 2011年度の1年間で、経済的理由で中退した私立高校生は、55校で110人に上り、中退率(対象生徒総数に対する中退生徒数の割合)は、0.04%と昨年を0.02ポイント下回り、調査開始以来もっとも低い結果となった。また、経済的理由で中退した生徒がいる学校の割合も16.3%と過去最小の数値となっている。

 また、2012年の3月末時点で、3ヶ月以上の学費の滞納を抱えている生徒がいる学校は、340校中171校で50.3%。2008年度からの過去3年間(66.0%→67.0%→59.6%)でもっとも低い数値となっている。さらに生徒総数に対する滞納生徒の割合は0.42%で、過去3年間(0.72%→0.62%→0.51%)に比較し、減少傾向にある。

 一方、私立中学校では、経済的理由による退学者は158校中の12校で21名となった。中退率は0.03%となり、2006年からの過去5年間(0.03%→0.06%→0.05%→0.04%→0.02%)に比べ、大きな変化はみられないという。また3ヶ月以上の学費滞納生徒は43校で99名(0.15%)おり、その割合も過去5年間で大きな変化はなかった。

 全国私教連では、私立高校の状況が改善されている理由として、2010年度からの私学就学支援金の導入による政策効果や都道府県の減免制度の拡充などの要因が挙げられるとしている。

 このほか全国私教連では、「私立中学生・私立高校生の経済的理由による退学及び学費滞納調査事例・実態報告集」として、経済的理由による退学や学費滞納の具体例をまとめた報告書も公開している。
《田崎 恭子》

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