留学者急増中のフィリピン、28校来日で留学フェア国内初開催

 5月18日、19日に国内では第1回目となる「フィリピン英語留学フェア2012」が渋谷で開会された。フィリピン観光省主催の同イベントには、フィリピンから28校の語学学校が参加し、たくさんの来場者で賑わった。

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フィリピン政府観光省、バレンティーノ・カバンザーク氏
  • フィリピン政府観光省、バレンティーノ・カバンザーク氏
  • フィリピン政府観光省、横山泰彦氏
  • カウンセリングブースの様子
  • カウンセリングブースの様子
  • カウンセリングブースの様子
 5月18日、19日に国内初となる「フィリピン英語留学フェア2012」が渋谷で開催された。フィリピン観光省主催の同イベントには、フィリピンから28校の語学学校が参加し、多くの来場者でにぎわった。

 開会セレモニーに登壇したフィリピン観光省の横山泰彦氏によると、フィリピンに旅行する日本人は、韓国人、米国人に続き世界で3番目に多いという。語学留学先としてフィリピンを選択する日本人も、一昨年の約4,000人から、昨年は1万人規模まで拡大し、親子留学から定年退職者まで、幅広い年代の留学先となっている。

 各語学学校の学生受け入れシステムや、場所、授業形式などは様々で、来場者は学校別に設置されたカウンセリングブースを回り、担当者に相談していた。

 国際的保養都市として知られるクラーク地域に学校を置くGlobal Standardは、最短4週間から語学留学生を受け入れているという。韓国の大学と連携していることもあり、高いレベルで行われる個別授業が特徴だと同校代表の金氏は話す。

 また、同校は、フィリピンでの語学研修と、オーストラリアでのインターンシップをセットにしたプログラムも提供している。語学学校で4か月英語を勉強し、その後オーストラリアの企業で半年間インターンシップを行うことが可能。学校で勉強した英語を仕事で使うことで、英語力の向上とキャリアアップの両方を可能にするという。

 フィリピンの医科大学附属語学学校としてセブ島に学校を置くのがCDU ESL。医大生と同じ教室で大学教授らが行う英語の授業は、附属校だからこそ可能だという。個別授業と、グループ授業の割合を選択できるのも同校の特徴だ。

 そのほか、日本人留学生の増加により、日本資本・日本人運営といった、日本人向けプログラムを展開している学校も多い。ダバオ市に学校を置くIDEAは、日本事情に精通しており、日本の英語スキル基準に沿った英語教育環境を提供しているという。特にスピーキング能力の向上を意識したカリキュラムなどは、海外進学やビジネスの場で注目される英語スキルだと担当者はいう。

 オンラインでの英語教育を提供しているQQEnglishも、利用者の要望で2012年に語学学校を開校した。個別授業をベースに、パワーポイントを使ったプレゼンテーションなどといった実践的な授業が特徴。セブ島の経済特区に開校したことで安全面を考慮し、日本人サポートや日本人に最適化した学習方法を提供しているという。

 フィリピンへの語学留学は、留学を低コストで実現できることが最大の魅力だろう。1か月の授業料、宿泊費用、食事費用(1日3食)を8万円弱に抑える学校もあり、欧米への渡航費以下で実現できる。

 また、フィリピンでは、15歳以下の学生には保護者の同行が必要なため、親子留学プログラムが充実しており、滞在先もアパートなどといった家族で過ごせる施設を提供している学校が多い。

 留学目的、希望地域、期間、予算などによって留学先を選ぶ必要はあるだろうが、人気のカナダ、米国、英国などと比較してみるのも良いだろう。
《湯浅大資》

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