農業に興味のある学生、「被災地での農業体験に参加したい」71.7%

 パルシステム生活協同組合連合会は5月29日、12歳から22歳の学生を対象とした「農業に興味がある学生の実態調査」の結果を発表した。農業やその周辺産業に関わる仕事や職業に興味がある学生1,000名の有効サンプルを集計している。

生活・健康 その他
農業に興味を持つにあたり、影響を受けたもの
  • 農業に興味を持つにあたり、影響を受けたもの
  • 影響を受けたメディア
  • 農業に関する情報を得るために実際に行っていること
  • 農業に関わる仕事へ就職したいと思うか
  • 農業に関わる仕事へ就職したいと思う理由
  • 農業や農作物について「日本が世界一優れている」と思うもの
  • 日本の農業の将来について、不安に感じること
  • 農業の話題にどの程度興味・関心があるか
 パルシステム生活協同組合連合会は5月29日、12歳から22歳の学生を対象とした「農業に興味がある学生の実態調査」の結果を発表した。

 同調査は、5月1日〜5月6日の6日間モバイルリサーチを実施し、農業やその周辺産業に関わる仕事や職業に興味がある学生1,000名の有効サンプルを集計している。

 農業に興味を持つにあたっての影響を受けたものを訊ねた設問では、トップは「実際の体験」で43.3%となった。次いで、「テレビ番組」が41.9%、「学校の授業」が31.0%、「親」の30.1%と続いている。この結果を、2010年9月に実施した調査の結果と比較すると、前回1位だった「テレビ」は約7ポイント下降した半面、「実際の体験」と「学校の授業」は4ポイントほど上昇している。

 また農業に興味を持つきっかけが、テレビ番組やアニメ・漫画などの「メディアを通じて」と回答した人に、具体的な名前やタイトルを挙げてもらっている。その結果、テレビ番組では「ザ!鉄腕!DASH!!」、アニメ・漫画では「銀の匙」、ゲームでは「牧場物語」がそれぞれトップとなった。

 農業に関する情報を得るために、実際に行っていることを訊ねた設問では、「関連するテレビ番組を見る」という回答が34.7%ともっとも多かった。以下、「学校の授業や教材で情報を得る」(22.5%)、「実際に関わっている人たちの話を聞く」(19.6%)などが続いている。

 農業に関わる仕事へ就職したいと思うかという設問では、「就職したい」と「どちらかといえば就職したい」の合計は25.9%となった。その理由としては、「自然が好きだから」(59.5%)、「田舎で暮らしたいから」(31.7%)、「美味しいものを消費者に届 けたいから」(28.6%)といった意見が多く挙げられた。

 全回答者に対し、農業や農作物について「日本が世界一優れている」と思うものを訊ねた設問では、「食の安全(安全基準)」が54.5%とトップに。次いで「味」が51.6%、「国産品のブランド力」が39.3%、「品質管理(色・サイズなどの規格)」が37.2%、「農業技術」が30.1%となった。

 また、日本の農業の将来について不安に感じることを訊ねた設問では、「後継者問題(人手不足)」と回答した人が67.5%ともっとも多く、以下、「食料自給率の低下」(62.2%)、「原発事故による風評被害」(53.2%)、「放射性物質の影響」(47.2%)、「TPPへの参加」(47.0%)といった問題が続いている。

 農業に関するさまざまな話題についての関心度を訊ねた結果では、消費地の近くで生産する「都市農業」が63.7%、「農業インターン(就業体験)」が62.1%と関心度が高かった。

 また、農業を体験する機会として参加意向が高いのは、「被災地での農業体験(ボランティアを兼ねて)」の71.7%。次いで、「駅前農業体験教室」が47.6%、「ファームステイ(語学留学を兼ねて)」が44.0%などとなっている。
《田崎 恭子》

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