【中学受験2013】夏休みの過ごし方 4/10…6年夏が転塾のラストチャンス

 「塾のソムリエ」として活躍する、中学受験に詳しい西村則康氏に、塾の勉強についていけないときの対策と、転塾の考え方を聞いた。

教育・受験 受験
西村則康氏
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 「塾のソムリエ」として活躍する、中学受験に詳しい西村則康氏に、塾の勉強についていけないときの対策と、転塾の考え方を聞いた。

◆塾の勉強についていけないとき

 4年生の段階で、内容が難しいと感じている場合、「うちの子はできが悪いから、難しい問題をたくさんやらせなければ」と思う親御さんもいるかもしれません。でも、それはお子さんをダメにするやり方です。

 4年生くらいなら、ついていけないのは、計算が遅いとか、文章問題を読むのに時間がかかるといった、基礎力が原因の場合が多いのです。まずは原因をはっきりさせて、計算が苦手なら計算ドリルを、漢字が苦手なら漢字練習を、というように1日30分でいいので基礎訓練の時間をとるといいでしょう。

◆転塾は何を基準に考えるか

 5年、6年の段階で学習内容が難しくてついていけないという場合、転塾を考えたほうがいい場合もあります。

 もし転塾するなら6年生の夏休みがラストチャンスです。

 なぜなら、すでに述べたように、6年の夏休みからは、どの塾も復習に入るからです。この先通っても無理かもしれないと思いながら通い続けるよりは、ここで心機一転、転塾をしたほうがいいかもしれません。

 転塾の際には、

・今の学力と志望校とどのくらいギャップがあるのか
・志望校は変えないのか、レベルを下げるのか

ということが大きな指標になります。

 もし、志望校のレベルを1つ下げたとして、それでも学力が足りない場合、今の塾に通い続けるのか、それとももう少しやさしい塾に転塾するほうがいいのか。

 あるいは、志望校は変えないとした場合、今のままでは2学期の志望校別日曜特訓での参加資格は得られていないことになる。しかし転塾すると、もしかしたら志望校のクラスに入れるかもしれない。では転塾をしたほうがいい。

 というように、ひとつひとつ詰めていくのです。

 気をつけてほしいのは、転塾をするときに、子どもに対して、「あなたがついていけないから転塾する」とは決して言わないこと。そうではなく、「○○中に合格するために転塾するのよ」と言ってあげれば、子どもは傷つかずにすみます。
《石井栄子》

石井栄子

子育てから、健康、食、教育、留学、政治まで幅広いジャンルで執筆・編集活動を行うフリーライター兼編集者。趣味は登山とヒップホップダンス、英語の勉強。「いつか英語がペラペラに!」を夢に、オンライン英会話で細々と勉強を続けている。最近編集を手掛けた本:『10歳からの図解でわかるSDGs「17の目標」と「自分にできること」』(平本督太郎著 メイツ出版)、『10代から知っておきたいメンタルケア しんどい時の自分の守り方』(増田史著 ナツメ社)『13歳からの著作権 正しく使う・作る・発信するための 「権利」とのつきあい方がわかる本』(久保田裕監修 メイツ出版)ほか多数

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