子どものインターネット利用とセキュリティ、保護者の認識は低い

 カスペルスキーは8月21日、子どものWebサイト閲覧に関する調査結果を発表した。子どもに対するインターネット上での危害を恐れる保護者が多い中、子どもが閲覧するWebサイトを認識している保護者は少ないという。

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家庭で使われているデバイス1(英語)
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 カスペルスキーは8月21日、子どものWebサイト閲覧に関する調査結果を発表した。子どもに対するインターネット上での危害を恐れる保護者が多い中、子どもが閲覧するWebサイトを把握している保護者は少ないという。

 今回の調査対象となったのは、アメリカ、ロシア、ヨーロッパのインターネットユーザー約9,000人。2012年2月から3月にかけて子どものインターネットセキュリティーに関する保護者アンケートを実施した。

 調査結果によると、保護者が不安視しているのは、子どもがソーシャルネットワークやチャットルームで出会う人から危害を受けることだという。個人のノートパソコンや最新のスマートフォンは、小学生などの間でも一般的なものとなっており、35%の携帯電話と62%のスマートフォンが、インターネット接続のために使用されている。

 興味深いのは、このような環境においても、保護者の多くがインターネットの脅威から子どもを守ることについて無関心だという調査結果だ。回答者の9%の子どもが禁止されたコンテンツを閲覧しており、見知らぬ人へ個人情報を送信してしまった子どもは4%に上る。

 カスペルスキーは、子どもがどのようにコンピューターやインターネットを使っているかを自動的にモニタリングできるプログラムを提供しているという。保護者が子どものページ閲覧履歴などを監視することで、アクセスを制限することでセキュリティを強化し、子どもを守るという企画だ。

 しかし、インターネット環境は常に変化し続けていることに加え、保護者自身が必ずしもセキュリティに関する最先端の情報を得ているとは限らない。同時に、スマートフォンやタブレット端末による子どものインターネット接続環境は、今後さらに増加していくであろう。「親が監視する」環境から、「子どもが危険を察知する」環境に向けた教育が今求められているのかもしれない。
《長尾 美奈子 》

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