【高校受験2014】自校作成問題の廃止で、都立入試はどう変わる?

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東京都立高等学校入学者選抜における学力検査問題のグループ作成について
  • 東京都立高等学校入学者選抜における学力検査問題のグループ作成について
  • 進学指導重点校、進学重視型単位制高校、併設型高校(中高一貫教育校)の3グループ
 東京都教育委員会は今年3月、これまで15校で実施してきた自校作成問題による入学者選抜を廃止し、平成26年度(2014年)より、これら15校を3グループに分け、学力検査問題をグループで共同作成することにすると発表した。

 15校は「進学指導重点校」に日比谷、戸山、青山、西、八王子東、立川、国立の7校、「進学重視型単位制高校」に新宿、墨田川、国分寺の3校、「併設型高校(中高一貫教育校)」に白鴎、両国、富士、大泉、武蔵の5校が分類される。

 これまで自校作成問題の対象であった国語、数学、英語について、各グループで問題を作成し、これまでどおり社会、理科については、都の共通問題を使用する。また、学校ごとに、一部、学校独自の問題と差し替えるなど弾力化を認めるとしている。

 都教委では学力検査問題のグループ作成により、学力検査問題の質の向上、入学時の生徒の学力を一層的確に把握、教員の教科専門力向上や教科指導の充実のほか、受験生がグループ内の高校を選択しやすくなることを期待するとしている。対象15校はいずれも人気の高い難関校であることからも注目される改正だが、来年度の都立高校入試はどうなるのか、入試に詳しいZ会の野村恒氏(遠隔指導部学習支援課長)に聞いた。

--都立高校の自校作成問題が廃止され、グループ作成になりますが、これにより受験対策は大きく変わるのでしょうか。

野村氏:一般的に、自校作成であれば、その高校の特色が強く出る試験になりますから、過去問に取り組み、技巧的な答案作成をするテクニックがプラスアルファになる部分もありますが、グループ、あるいは共通問題になると、そのようなテクニックが通用する部分がなくなるということです。

 つまり、家庭での学習習慣などがきちんと身についた生徒が受かりやすくなるといえます。ただし、都立の、高校受験レベルで求める問題の根っこは同じですから、大きく変わるわけではなく、技巧が活きる部分が少なくなった、くらいに捉えるとよいでしょう。

--2014年度は、過去問がない状態での入試になりますが、どいう対策が必要でしょうか。

野村氏:過去問がないという状態は皆同じです。テクニック的な出題に振り回されない、本質的な学力をつける学習が必要です。

 このようなときこそ、教科の本質的な基礎力養成に純粋に向かった生徒が結果を出すと考えています。大学の学部学科が新設されたときの対策も同じです。

 また、Z会の指導は何ら変わらず、テクニック的な出題に振り回されない、本質的な学力を伸ばす指導を行っていきます。

--先に自校作成問題を廃止した神奈川県での影響は、どのようなものだったでしょうか。

野村氏:合否の分かれ目、かつ、難関校での影響という視点で捉えるなら、新しくできた「特色検査」に取り組める実力がついているかどうかが少なからず影響したと考えております。

 本検査では、「思考力」「判断力」そして「表現力」が教科横断的に問われますので、たとえば“解法を丸々覚えてしまう”など、教科を技巧的に解くことだけできているタイプの方は、この検査で見抜かれ、残念な結果に終わっていたことでしょう。

 ちなみに、Z会では元々、教科学習の中で思考力を身につけさせ、添削学習で表現力も伸びるという学習の仕組みになっていますので、受講生に限っていえば、特に影響はなかったと考えております。

--ありがとうございました。

 都立高校では、平成13年度の日比谷を皮切りに、翌年には西が自校作成問題を導入し、16年度までに戸山、新宿、八王子東、国分寺、青山、墨田川、立川、国立がこれに続いた。また17年度から22年度までに併設型高校(中高一貫教育校)の白鴎、両国、富士、大泉、武蔵の5校も導入している。
《田村麻里子》

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