【高校受験2014】大阪府立高校後期選抜<数学>講評…難化

 大阪府公立高校の後期入学者選抜の学力検査が、3月12日に実施された。近畿圏で多数の塾を展開する第一ゼミナールの協力を得て、実施された学力検査より「数学」の講評を速報する。

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 大阪府公立高校の後期入学者選抜の学力検査が、3月12日に実施された。近畿圏で多数の塾を展開する第一ゼミナールの協力を得て、実施された学力検査より「数学」の講評を速報する。

◆<数学>講評(第一ゼミナール提供)

 大問4題の問題構成は例年通りで、大問2と4が共通問題、大問1と3が選択問題でした。ただ、昨年度、採点ミスが多発した影響か、記述問題がA選択で3題→2題、B選択で4題→3題へと減少しました。

 前期入試もかなり難度の高い問題が出題されましたが、後期入試でも全体的に例年より難度は高く、相当苦戦した生徒が多かったのではないかと予想されます。この数年の傾向でもありますが、計算過程が複雑な問題も多く、時間配分を考えながら解答できるかどうかも大きなポイントとなります。

大問1 【計算、各分野の小問集合】
〈A選択〉例年通りの難易度で、基礎的なことが理解できていれば十分得点できる問題です。他の問題が難しいだけに、確実に正解することが重要です。

〈B選択〉問題傾向は概ね例年通りで、(5)の関数で「点の座標を文字で表す」解法は定番となっています。一方、(4)の絶対値、(6)の最大公約数など、整数に関する問題はやや戸惑った生徒もいたかもしれません。

大問2 【関数・方程式の利用】
 昨年に続いて、円周上を点が移動する問題が出されました。(1)の難度は高くありませんが、題意を読み取れずにあきらめてしまう生徒もいたでしょう。問題文が長い問題はよく出題されますので、日頃から題意を読み取る訓練が必要です。(2)は回転角と円周の長さの関係を考える必要があり、難度の高い問題でした。

大問3 【平面図形】
〈A選択〉(1)は三平方の定理を利用して方程式を作る問題ですが、誘導形式のため比較的解き易くなっています。また、(2)も相似の利用としてよく出題される形式で、理解度の差が得点に現れる問題です。

〈B選択〉(1)はB選択問題としては平易ですが、(2)はかなり難度の高い問題です。1の証明は「円周角の定理の逆」が成り立つことに気づけるかどうかがポイントで、同様の問題は平成24年度の文理学科入試でも出題されました。2は相似と線分比の関係や三平方の定理を組み合わせて解く問題で、計算過程も複雑なため、難問といえます。

大問4 【空間図形】
 空間図形内で相似や三平方の定理を活用する問題ですが、大阪府ではよく出題されるタイプの問題です。過年度の問題を十分訓練してきた生徒にとっては解法の糸口は見えたと思います。ただ、正解にたどり着くには計算力とスピードが必要で、共通問題としては例年よりやや難しく感じたかもしれません。
《編集部》

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