子どもの睡眠は学力や運動能力に影響、乳幼児の快適な夏の睡眠環境とは

 本格的な夏の暑さを前に、寝苦しさなどといった乳幼児の睡眠環境を心配する保護者が増えているという。おむつかぶれやあせもなど、夏場の蒸れが原因となる炎症も多いため、子どもの睡眠への影響を心配し、快適な環境づくりに気を使う保護者が多いようだ。

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パンパース、赤ちゃんの夏の睡眠環境チェック
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 本格的な夏の暑さを前に、寝苦しさなどといった乳幼児の睡眠環境を心配する保護者が増えている。おむつかぶれやあせもなど、夏場の蒸れが原因となる炎症も多いため、子どもの睡眠への影響を心配し、快適な環境づくりに気を使う保護者が多いようだ。

 夏場の子どもの睡眠環境を心配する背景には、睡眠が子どもの成長に与える影響があるということが定着しているからだろう。幼少期の睡眠が子どもの成長に影響すると解説するユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのイヴォンヌ・ケリー教授は、英国の3歳児、5歳児、7歳児約10,000人を対象に調査を実施。眠りにつく時間が日々異なる子どもは、毎日同じ時間に眠りにつく子どもに比べ、概日リズムの混乱や睡眠不足を招く傾向が強いことを明らかにした。

 また、広島県教育委員会が平成15年に実施した「『基礎・基本』定着状況調査報告書」は、1日の睡眠時間が子どもの体力・運動能力に与える影響を解説。公立小学校の5年生を対象にした同調査は、1日の睡眠時間が6時間未満の男子の運動能力は45.8点、女子は45.01点。睡眠時間が8時間以上の男子の運動能力49.58点、女子の48.32点となり、睡眠時間が児童の運動能力に大きな影響を与えることを示した。

 睡眠と学力の関係についても研究が進められている。山口県山陽小野田市で小学2年生を対象に行われた調査によると、就寝時刻が8時~9時の生徒の国語と算数の偏差値がもっとも高く、就寝時刻が遅くなるにつれて低くなることを明らかにした。一定時間の睡眠だけでなく、就寝時刻とその習慣性が子どもの運動能力や学力を含めた成長に影響するようだ。

 スリープクリニックを運営する遠藤拓郎医学博士は、乳幼児が快適に眠れる環境として適切なエアコン設定、照明、湿度などについて解説。乳幼児のエアコンの設定は、寝返りなどで布団をはぐことも考慮し、少し高めの28度が理想だという。寝る前まではエアコンで部屋を冷やしておき、寝るときはエアコンを消して外気を入れることを勧めている。

 また、寝返りを始める前の乳幼児は常に天井を向いて寝ているため、室内光の影響を強く受けてしまう傾向があるという。間接照明を取り入れ、照明が子どもの睡眠を妨げない環境づくりが必要だと話す。

 そのほか、夏場の乳幼児の睡眠について重要なのは、温度より湿度の管理だと強調。夏にぐっすり眠れる環境を作るには、湿度・蒸れから守ることが必要で、特におむつの中の蒸れはかぶれを起こしやすくし、おむつかぶれになると痛くて眠れなくなってしまうようだ。乳幼児は1時間~1時間半ごとにおしっこをしていることもあり、吸引力が高く、長時間肌をさらさに保てるおむつ選びが大切だという。

 夏特有の睡眠環境に合わせ、パンパースは、遠藤氏監修の「赤ちゃんの夏の睡眠環境チェック」をWebサイトにて提供。成長段階を選び、家庭での取組みに関する複数の質問に回答すると子どもの睡眠レベルを確認することができる。また、子どもの睡眠レベルに合わせた遠藤氏のアドバイスも表示されるため、よりよい睡眠環境づくりに取り組むことができるという。

 そのほか、「赤ちゃんの夏のお悩み大解決」と題した夏期集中講座をWebサイトにて展開。遠藤氏や助産師が乳幼児をもつ母親の悩みに答え、夏の睡眠の大切さについてアドバイスしている。
《編集部》

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