インタースペースが平均4歳の子どもを対象に行った調査によると、2014年のスマートフォンの使用率は85%に達する(うち45%が数分、39%が10~30分、13%が30分~1時間使用)。 スマホ使用の低年齢化について、未就学児の保護者たちはどのように感じているのだろうか。今後子どもたちにどのように使用させ、どのようなコンテンツ・機能のもとに使用させたいのか。 7月29日にLINEにて開催された「親子で考えよう!スマホとの上手な付き合い方セミナー」では、未就学児をもつ21名の保護者が5グループに分かれ、スマホ利用についてディスカッションした。◆「親の都合で使わせている」後ろめたさと罪悪感 デジタル機器利用の低年齢化については、保護者は「幼児教室でもiPadが導入されている」ことなどから実感しているという。 スマホを使用すると「子どもがゲームしている間に家事ができるから楽」「電車や会議場など、公共の場でも、スマホを渡せば静かになる」と子どもを騒がせないための対処ツールとして使っている保護者も多いようだ。親の都合で使ってしまっていることに後ろめたさや、罪悪感を抱いている参加者も多くいた。 スマホを使わせている間は“手がかからない”などの利点がある一方で、スマホへの依存、身体への影響に不安がある保護者も多いようだ。 「子どもは毎日つかわないと気が済まなくなっている」 「昨年までは家にずっといたけど、今年から幼稚園に通い始めた。けれど幼稚園でもスマホを見たいと言い出している」 スマホは「色と形で、直観的に操作方法を覚えていってしまう」ため、使用欲求を抑えることが非常に難しいという。 「小さい脳が何でも吸収してしまう。このままどんどん依存してしまうのではないかと不安」「最近のことだから、まだ結果が見えないのが怖い」など身体への影響を心配する声も。 また、ほかにも「子どもに使わせている間に多額の課金がされてしまった」「勝手に怪しげな(違法と思われる)アプリがダウンロードされてしまった」「動画サイトなどで、アンパンマンを見ていたはずが、いつの間にか子どもには見てほしくないような内容の動画に移ってしまってショックだった」など、子どもが見るコンテンツをコントロールできないことに対する不満や、危機管理を共有できないことに対する不安もあげられた。◆子どものためのスマホアプリに求めるもの これを踏まえて、今後どのようなコンテンツ・機能をもったアプリがほしいか、という問いには、使用頻度・時間を制限させる機能のほかに、使用自体を制限するのではなく、「できるだけ自分も子どもと一緒に使えるようにしたい」「ひらがなを覚えるなど知育に役立つアプリがあると嬉しい。内容を工夫しながら使っていきたい」という使い方自体の改善を目指す意見が出された。 最後に“スマホと子どもにどう向き合いたいか?”について話し合われた。 子どもが依存しないよう声をかけることのみならず、「親である自分がついさわってしまうのが、子どもにも影響していると思う。子どもといるときは親自身もスマホではなく子どもに目を向けるよう心掛けたい」と自分自身のスマホへの向き合い方を見直す声もあげられた。