子ども・子育て支援新制度、9割以上が概要を「知らない」

 平成27年4月にスタートする「子ども・子育て支援新制度」について、半数以上の人が知らないことが、横浜市が実施した調査結果からわかった。「名称は知っている」も含めると、概要を知らない人が9割を占めている。

生活・健康 その他
「子ども・子育て支援新制度」の認知度
  • 「子ども・子育て支援新制度」の認知度
  • 「認定こども園」の認知度
  • 「横浜市が保育料を負担することで、国の基準より利用者負担を一部軽減していること」に対する考え
  • 「市費の使い方としてふさわしい」と考える理由
 平成27年4月にスタートする「子ども・子育て支援新制度」について、半数以上の人が知らないことが、横浜市が実施した調査結果からわかった。「名称は知っている」も含めると、概要を知らない人が9割を占めており、施行が半年後に迫った新制度の周知不足が露呈した格好だ。

 子ども・子育て支援新制度は、平成24年8月に成立した「子ども・子育て関連3法」に基づく制度。教育・保育や子育て支援の充実、認定こども園の普及、保育の受入れ人数拡大などを目指している。新制度の実施には、消費税が10%になった際の増収分から毎年7,000億円程度が充てられる。

 今回の調査は、横浜市が15歳以上の市内在住者を対象にメンバー募集し、インターネットで協力してもらう「ヨコハマeアンケート」の平成26年度第6回。6月に10代~70代の男女755人から回答を得た。

 子ども・子育て支援新制度について、「名称・概要ともに知っている」はわずか9.8%で、「知らない」が54.0%を占めた。「名称は知っている」(34.6%)も含めると、9割近くが制度概要を知らない実態にあった。

 制度の柱となる「認定こども園」については、「名称は知っている」がもっとも多い43.7%、ついで「知らない」32.7%。「名称・概要ともに知っている」は21.7%にとどまった。

 新制度では、保育料は国が定める上限額の範囲内で各市町村が決めることになっている。調査では、「横浜市の幼稚園や保育所の利用料金(保育料)は、横浜市が負担することで、国の基準よりも利用者負担を一部軽減していること」についても質問。「市費(税金)の使い方としてふさわしい」と支持した人は、82.4%に上った。

 理由は、「子育てはお金がかかり、子育て世代を応援する必要がある」(61.1%)、「子育てについての経済的負担を社会全体で負うべき」(57.2%)、「子どもたちの健やかな成長のために市費を使うのは適切」(45.7%)の順に高かった。
《奥山直美》

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