高まる子ども向け携帯電話の需要、児童・生徒の連れ去られ事件増加が影響

デジタル生活 モバイル

未就学児・小学生の犯罪被害件数(略取・誘拐)、警察庁「犯罪情勢」
  • 未就学児・小学生の犯罪被害件数(略取・誘拐)、警察庁「犯罪情勢」
  • 携帯電話の所有状況(学校種別)、内閣府「青少年のインターネット利用環境実態調査」
  • 利用契機(学年別)、モバイル社会研究所「平成17年度子ども向けモバイル利用調査」
  • キッズケータイ「HW-01G」
  • 子どもの居場所検索サービス「イマドコサーチ」
  • 腕時計型デバイス「ドコッチ 01」
 子どもを連れ去る事件が2014年に入ってから相次いでおり、1月には相模原市、7月には倉敷市で連れ去られた小学生が保護された。これらの事件を受け、子ども向け携帯電話と連携して居場所を把握することができるプランが注目されているという。

 警察庁が発表した平成26年1~10月の「犯罪統計資料」によると、「略取誘拐・人身売買」の検挙件数は前年の133件から153件に増加。また、同じく警察庁が毎年公表している「犯罪情勢」を見ると、平成25年における未就学児の略取・誘拐被害件数は36件と平成20年の2倍に増加。小学生の略取・誘拐被害件数も平成25年は54件と平成20年の44件から増加し、未就学児・小学生の略取・誘拐被害件数が増加傾向にあるようだ。

 児童の連れ去り事件の増加に伴い、子どもの携帯・スマートフォンを通じて居場所が確認できるサービスの利用者が増加しているという。キッズケータイと連動して子どもの居場所を検索できるNTTドコモのサービス「イマドコサーチ」の加入者は、通常4月の進学時期がもっとも多いが、2014年は相模原市や倉敷市で起きた子ども連れ去り事件が影響し、6月以降の加入者が大幅に伸びたという。

 未就学児や小学生が被害者となる事件の増加を受け、NTTドコモが提供する「イマドコサーチ」など、子どもの居場所確認機能の利用者は増加傾向にあるようだが、加入率増加は携帯端末所有者の若年化も影響しているようだ。

 内閣府が2013年に発表した「青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、小学生保護者で子どもに専用の携帯電話(PHS・スマートフォン含む)を持たせているのは24.2%、家族と一緒に使っている共有の携帯電話を持たせているのは3.4%だった。

 子どもが所有している携帯電話の種類については、キッズ携帯などの「機能限定携帯電話や子ども向け携帯電話」が23.1%、「スマートフォン」が 36.2%、「その他の携帯電話」が 40.8%だった。学種別に見ると、小学生は「機能限定携帯電話や子ども向け携帯電話」の所有が61.0%と過半数。特に小学生保護者は、子どもの利用に特化したキッズケータイを選択する傾向があるようだ。

 このようなニーズに合わせ、NTTドコモは11月にキッズケータイの新モデル「HW-01G」を発表。最大10件まで登録できる電話帳機能、防犯ブザー機能、インターネット接続非対応、子どもの居場所が確認できる「イマドコサーチ」対応など、子どもの安全と保護者の安心に特化した機能を搭載している。

 また、2015年3月には、通信機能を搭載した子ども向け腕時計型デバイス「ドコッチ 01」を発売する。Bluetoothで腕時計とスマートフォンをペアリングし、子どもが保護者から一定距離離れると両デバイスに通知がいくよう設定されている。迷子を未然に防ぐことができるほか、子どもの居場所を探すこともできる。

 そのほか、温度・湿度センサーも搭載しており、子どもが「遊んでいる」「歩いている」などといった活動を把握することが可能。子どもの活動状況に合わせて、乾燥した冬場の風邪対策に関するアドバイスなどを受けることもできる。

 モバイル社会研究所が発表した携帯電話を所有し始める学年と理由を見ると、小学5年生は「塾や習い事に通うようになったこと」の59.5%が最多、小学6年生でも48.9%ともっとも多かった。受験を控え子どもが外にいる時間が長くなり、帰宅時間が遅くなるにつれて、子どもの安全対策を携帯電話で充実させる家庭が増えているようだ。
《湯浅大資》

【注目の記事】

特集

page top

旬の教育・子育て情報をお届け!(×をクリックで閉じます)