Classiは5月20日に開幕した第6回教育ITソリューションEXPO(通称EDIX)で、学習支援クラウドサービス「Classi」を展示している。◆校務支援と学習支援をオールインワンで ソフトバンクとベネッセの合弁会社Classi(クラッシー)は、2015年4月より、学習支援クラウドサービス「Classi」の本格サービスをスタート。全国120校以上の高校・中学で正式採用されている。導入されたタブレットは約1万2千台。学習支援クラウドサービスのタブレット活用台数としては、日本最大規模だという。ブースには多くの人が訪れていた。 同社のマーケティング部 林部貴亮部長によると、「Classi」の一番の特徴は、教師の校務支援と生徒の学習支援が一つになったオールインワンのサービスということ。「教育の情報化は、両輪がそろって初めて実現する」と林部氏。 主な機能としては、生徒の出欠や学習状況、成績などを、タブレットで簡単に記録・集計できる「生徒カルテ」、毎日の学習時間や学習内容を生徒自身が記録できる「学習記録」、「教材や動画・画像などの素材を生徒に簡単に共有できる「コンテンツボックス」がある。◆反転学習や生徒の学習状況の管理が簡単に 学習支援としての利用シーンでは、授業中に、「コンテンツボックス」を利用して教師が生徒に教材を提示し、それをもとに授業を進めたり、動画などで生徒の興味や関心をひきつけるといった活用法や、生徒がタブレット上に書いた意見や考えをコンテンツボックスにアップロードして電子黒板に提示して共有するなど、アクティブラーニングとしての活用、あらかじめ教材を配布して自宅で予習に活用してもらう反転学習、生徒に小テストを配信し、宿題として取り組ませるなどがある。 校務支援では、「生徒カルテ」を使って生徒のようすを把握し、面談等で利用するなどの活用がある。 自分がどこまで勉強したかが見える化できる「学習記録」は、生徒のモチベーションアップに役立ちそうだ。◆校内LAN環境は不用 もう一つの特徴としては、「Classi」導入校に限り、タブレットを比較的リーズナブルにレンタルしていること。このタブレットはセルラータイプ(通信機能付き)なので、校内LANの環境が整っていなくてもその日からすぐ活用できる。また、ソフトバンクのノウハウを生かし、セキュリティ対策も万全だ。現在「Classi」を導入している120校中の30校がレンタルタブレットを利用しているという。 3つ目の特徴は、ベネッセグループのノウハウを生かし、豊富な教材コンテンツが提供できること。各教科あわせて全部で2万本のコンテンツから自由に選ぶことができ、授業を強力にサポートする。 今回の展示では、生徒カルテや成績管理など、校務支援の機能に関心を示す来場者が多いと林部氏。授業での活用は、「まだ学校内にそれだけの環境が整っていない」「授業での利用イメージがわかない」などの声があり、まだ超えなければならないハードルがありそうだ。 「Classi」は、タブレットをはじめ、スマートフォンでもパソコンでも利用できる。個人所有の端末を使うBYOD(Bring Your Own Device)が普及すれば、一気に活用が広がるだろう。大阪府立寝屋川高校では、すでにBYODによる導入がスタートしているという。