◆「やってみよう」を実践する宇宙パラシュート 開校日当日は、夏休み特別カリキュラムのうち「宇宙パラシュート」と「LEDが光る王冠を作ろう」が行われた。 このうち、エンジニアリングアーティスト 岩谷圭介氏が講師を務める「宇宙パラシュート」は、小型デジカメを風船で飛ばし宇宙の写真を撮るという実験で、風船が割れたあとカメラを地上に戻すパラシュートのこと。岩谷氏は宇宙風船やパラシュートを自作し、宇宙の写真や動画を撮影している。同氏の実験で作ったものと同様な簡易パラシュートを工作するワークショップで、子どもでも工作できるものだが実際に宇宙に飛ばしても戻ってくることができる性能を備えたパラシュートだ。 材料はビニールのゴミ袋とナイロン紐、それにガムテープ。おもりには「ガチャガチャ」のカプセルを利用する。 ワークショップの冒頭は、スライドや動画を見ながら岩谷氏の実験の試行錯誤などが紹介された。最初はおもちゃのゴム風船にヘリウムガスを入れトイカメラを飛ばすところから始めたそうだが、海に落ちたり、写真が撮れないなどのトラブルがあったそうだ。それでも実験を繰り返し、16号機でようやく思ったとおりの写真を撮影することができたという。それまでの実験回数は100回を超えた。 これらの体験から、岩谷氏は、子どもたちに「とにかくやってみよう」「NASAでなくても、ロケットがなくても宇宙はきみのすぐそばにある」というメッセージを伝えていた。 岩谷氏のプレゼンのあとは、応募総数200名以上のなかから抽選で選ばれた柏市内の小学生50人が実際の工作に取り組んだ。子どもたちは、岩谷氏やスタッフの指導の元、説明図解をみながらパラシュートを組み立てた。 作り方は、ゴミ袋を切り開いて正方形にする。その後八角形を作り、角にナイロン紐をテープで固定する。束ねたナイロン紐を結んでカプセルの穴に通して固定すればできあがりだ。 ビニールは滑って折りにくいが、子どもたちは友達と協力したり、重しを乗せて動きにくくしたりと、工夫しているようすだった。最後に、出来上がったパラシュートを外で飛ばし、およそ1時間半のワークショップが終了した。 「未来こどもがっこう」は今後、10月11月には秋の集中講座や12月から翌年2月までには地元小学校と連携したカリキュラムが予定されており、2016年3月13日には年間発表会を行うとしている。予定されているカリキュラムには、東大や千葉大の実験設備を使ったものやゲームプログラムを作ったりするものもあるという。申込みはすべて同がっこうのホームページから行う。◆未来こどもがっこう開催日程:2015年7月19日~2016年3月31日※初年度予定開校日程:<2015年>7月25・26日、8月1・2・22・23日、9月27日、10月24・25日、11月3・8・23・29日、12月6日<2016年>1月27日、2月14日、3月13日参加方法:未来こどもがっこうWebサイトから申し込む