アンモニア燃料で200Wクラス発電、京大など共同研究

 京都大学は7月22日、アンモニアを直接燃料とした固体酸化物形燃料電池(SOFC)において、世界最高レベルとなる200Wクラスの発電に成功したと発表した。二酸化炭素を排出しない発電用燃料として、実用化が期待されている。

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開発したアンモニア燃料電池スタック
  • 開発したアンモニア燃料電池スタック
  • アンモニア燃料を用いたSOFC スタックの発電特性
  • 直接アンモニアSOFC の原理図
 京都大学は7月22日、アンモニアを直接燃料とした固体酸化物形燃料電池(SOFC)において、世界最高レベルとなる200Wクラスの発電に成功したと発表した。二酸化炭素を排出しない発電用燃料として、実用化が期待されている。

 同研究は、総合科学技術・イノベーション会議のSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)における「エネルギーキャリア」の委託研究課題「アンモニア燃料電池」としての取組み。同大、ノリタケカンパニーリミテド、三井化学、トクヤマが共同研究した。

 研究グループでは、アンモニア燃料専用の新規SOFCスタックを開発。従来のアンモニア燃料は、部材の接合部からリークすると配管部が腐食するなどの課題があったが、アンモニア燃料をリークなく封止できる特殊なガラスにより、アンモニア燃料を直接供給しても、高い発電能力を有するスタックを実現した。

 新規SOFCスタックによる発電では、純水素と比較して、同等レベルの良好な発電特性を確認。燃料電池の直流発電効率は、255Wにおいて53%(LHV)を達成した。アンモニアを直接燃料としたSOFCにおいて、世界最高規模の発電だという。

 研究グループによると、アンモニアは炭素を含まず、水素の割合が多い。アンモニア燃料の発電は、主に水と窒素しか排出しないため、二酸化炭素排出量の削減効果が大きく、将来のエネルギーキャリアとして注目されている。

 今後については、「より大きな出力の燃料電池スタックに適用して、アンモニアのエネルギーキャリアおよび燃料としての有効性と、アンモニア燃料電池の将来性をより明確にしていく予定」としている。

 技術の詳細については、スコットランド・グラスゴーで7月26日~31日に開催される「ECS conference on Electrochemical Energy Conversion & Storage with SOFC-XIV」において展示発表するという。
《奥山直美》

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