つくば市で小中一貫教育がスタート、市立の全小中学校が9年編成へ移行

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 つくば市では、平成24年度から同市立の全小中学校で一貫教育を開始した。9年間の教育課程の編成、教科担任性の導入、ITスキルを活用した「つくばスタイル科」など、特徴的なカリキュラムが用意されている。4月9日には、同市の一貫教育プログラムの象徴ともいえる春日学園が開校し、入学式が行われた。

 公立の小中一貫校のねらいは、近年懸念されている人間関係の希薄化、不登校児童生徒の増加、中1ギャップなどの課題を、一貫した教育形態を設けることによって補うことだという。小中一貫教育により、9年間を通して生徒に身につけさせたい力を共有し系統化を図るだけでなく、小学校高学年の授業を教科担任にすることで、より多くの教員の目で生徒を見守ることができるようになるという。

 また、中学校の教員が小学校高学年の専門教科を担当することで、専門性の高い授業を行うことが可能になるのも魅力。実技を伴う音楽や図工などの学習では、小学生の授業に中学生が参加することで、小学生の技術の向上を図ると同時に、中学生が身につけた技能を発揮する場を提供するという。

 同市の小中一貫校は、文部科学省の「教育課程特例校」として認定されたこともあり、カリキュラムの中核として「つくばスタイル科」を組み込んだことも特徴だ。国際社会で活躍するために必要な能力として、情報ICT、言語力、問題解決能力などを盛り込んだ。

 一貫校の実施にあたっては、既存する各中学校区内の小中学校を「学園」と再編成し、小中と離れた校舎を施設分離型一貫校として運営するという。一貫校移行への取り組みの象徴とされる春日学園は、市が新たに開校した施設一体型の一貫校で、4月9日の入学式・新旧式をもって開校した。施設分離型・一体型ともに、大まかな学級編成は、小学校(6年)と中学校(3年)といった前年度の編成から、前期(4年)、中期(3年)、後期(2年)へと再編成された。前期では、基礎・基本の習得、中期では知識の活用、後期では発展と応用に教育の重点が置かれるという。

 市内外から注目を集めるつくば市の小中一貫校だが、私立の中高一貫校などへの進学を考える生徒や保護者への対応が今後の焦点となるだろう。「つくば次世代型スキル」を育成するという「つくばスタイル科」も、市外での進学を考える生徒や保護者にどのように有意義に機能していくのか、今後の動向に注目したい。
《湯浅大資》

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