中高生の8割以上が「もっとゆっくり過ごしたい」…ベネッセ実施の生活時間調査

 「忙しい」「もっとゆっくり過ごしたい」と感じる子どもが増加していることが9月22日、「第2回放課後の生活時間調査」の結果(速報版)から明らかになった。学校の授業時数増などを背景に放課後の時間が減り、多忙な子どもの実態が浮き彫りとなっている。

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インフォグラフィック「ゆとりがない子どもたちの放課後」
  • インフォグラフィック「ゆとりがない子どもたちの放課後」
  • 生活に対する意識
  • 心や身体の疲れ
  • 時間の過ごし方
  • 就寝・起床の平均時刻と睡眠の平均時間
  • 学校がある日の平均勉強時間
  • 習い事に行っている比率
  • 通塾率
 「忙しい」「もっとゆっくり過ごしたい」と感じる子どもが増加していることが9月22日、「第2回放課後の生活時間調査」の結果(速報版)から明らかになった。学校の授業時数増などを背景に放課後の時間が減り、多忙な子どもの実態が浮き彫りとなっている。

 調査は2013年11月、ベネッセ教育総合研究所が全国の小学5年生~高校3年生8,100人を対象に郵送で実施した。2008年に実施した第1回調査の結果との比較を含め、調査結果が発表された。

 心や身体の疲れについてたずねた結果では、小学生51.2%、中学生64.8%、高校生70.4%が「忙しい」と回答。5年前の前回調査と比較すると、中学生が5.6%、高校生が5.9%の増加となった。その一方で、「疲れやすい」という回答も小学生52.8%、中学生66.4%、高校生69.8%となり、中学生が2.4%、高校生が2%の減少となった。

 時間に関する意識として、「もっとゆっくり過ごしたい」と感じている中高生は8割を超え、小学生74.2%、中学生85.1%、高校生84.7%に達した。さらに、「好きなことをする時間がもっとほしい」と感じている子どもも8割以上、小学生80.5%、中学生86.3%、高校生84.9%を占めた。

 子どもたちの基本的な生活時間では、すべての学校段階で就寝・起床の平均時刻が早くなっており、睡眠時間に大きな変化はなかった。一方、学校の宿題をする時間や宿題以外の勉強時間、携帯電話やスマートフォンの利用時間は増加。平日の外遊び・スポーツの時間、友達と過ごす時間は減少傾向にあった。

 習い事や学校外のクラブは、小学生の8割、中学生の4割が「行っている」と回答。学習塾や予備校については、小中学生の学年が上がるにつれて通塾率が上昇する傾向がみられた。中3生の通塾率は64.2%に上り、このうち6割強が「週3回以上」と回答した。

 部活動の加入率は、受験直前の中3生と高3生を除くと、中1~2年生の9割、高1~2年生の7割と、高い割合を示した。土曜日についても、中学生の6割、高校生の4割が、「部活動の練習や試合」で「月4回以上」通学している実態にあった。
《奥山直美》

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