【全国学力テスト】秋田県、「オール秋田」の環境教育で6教科1位

 秋田県は4月に実施した平成27年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果概要を公表した。小中学校あわせた10教科のうち6教科で、都道府県別の平均正答率が1位となった。同県教委は、家庭、地域、学校、大学等のオール秋田でつくった教育環境の成果としている。

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小学6年生平均正答率
  • 小学6年生平均正答率
  • 中学3年生平均正答率
  • 正答数分布グラフ(国語)
  • 正答数分布グラフ(算数・数学)
  • 各科目の平均正答率(%)中学校、上位5位・下位5位
  • 各科目の平均正答率(%)小学校、上位5位・下位5位
 秋田県は4月に実施した平成27年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果概要を公表した。小中学校あわせた10教科のうち6教科で、都道府県別の平均正答率が1位となった。同県教育委員会は、家庭、地域、学校、大学等のオール秋田でつくった教育環境の成果としている。

 文部科学省が8月25日に公表した全国学力テストの結果では、秋田県は小学校(6年生)の国語A、B、算数A、B、中学校(3年生)の国語A、Bで都道府県別の平均正答率が1位となった。他教科でも中学校の数学A、Bと理科が2位、小学校の理科が3位と上位の成績だった。

 小学校、中学校のすべての教科で全国平均を4ポイント以上上回っており、特に高かったのは小学校国語の応用力を問うB問題。全国平均正答率(公立)65.4%に対し、11ポイント高い76.4%だった。同県では、B問題を課題として取り組んできており、A問題よりも平均正答率が全国の状況を上回る傾向が続いている。

 児童生徒への質問紙調査では、望ましい生活習慣や学習習慣が定着していると分析。「毎日同じくらいの時刻に起きているか」の質問には、9割以上が肯定している。「朝食を毎日食べている」「ものごとを最後までやり遂げてうれしかったことがある」も同様に9割以上を占めた。

 学習習慣では、「家で学校の授業の復習をしているか」の質問には、小学生は90.2%が「している・どちらかといえばしている」と回答し、全国平均より35.7ポイントも高かった。中学生でも87.2%が肯定し、全国平均より35.2ポイント高い結果となった。

 学校への質問紙調査では、「算数・数学の授業において前年度にティームティーチングによる指導を行ったか」については、小学校で81.8%、中学校では82.2%が「よく行った・行った」と回答し、中学校では全国平均を25.2ポイント上回った。

 さらに、「前年の結果等を踏まえた学力向上のための取組みについて、保護者や地域の人たちに働きかけをおこなったか」については、小学校では全国平均より8.8ポイント高い96.2%、中学校では11.8ポイント高い92.3%が「よく行った・行った」と回答。自校の教育指導の改善に向けて、ほとんどの学校が独自の学力調査の結果とあわせて分析していた。

 同県教育委員会は、平成19年度以降、連続して良好な状況だが、データを個別にみると課題もある。そのため、検証改善委員会を立ち上げ、課題の改善状況や明らかになった課題などを詳細に分析し、継続的な検証改善サイクルの確立に努めていくという。
《田中志実》

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