受験シーズンまでもう少し。これまでの成果を無駄にしないためにも、万全で臨みたいもの。やっかいなノロウイルスを撃退するためには、毎日の手洗いがコツなんです。間違った手洗いをしていないか、確認してみてくださいね。■ノロウイルスの症状ノロウイルスに感染すると、どんな症状になるのでしょうか?まず、24~48時間つまり約2日の潜伏期間を経て、吐き気・嘔吐・下痢・腹痛などの症状がでて37~38度の熱がでます。「徐々に」ではなく突然これらの症状が表れ、おなかの痛みがひどくなるのが、ノロウイルスの特徴です。1日に何回も吐いてしまう人も多く、水のような便が出たりと相当体力を奪われてしまいます。多い人では1日に20回以上も吐いてしまい脱水層状になることも。受験生といえども、とても勉強できるような状況ではなくなってしまいます。感染症胃腸炎の一種であるノロウイルスは、軽い人なら1日~2日でおさまります。とはいえ受験生にとってはできるだけ避けたいもの。さらに、いろんな遺伝子型が存在するウイルスのため、一度感染してもまた感染する可能性があるので、安心できないのです。一年を通して発生するのですが、ダントツで多いのが冬場。12月~1月がピークを迎えるといわれています。感染力がかなり強いので、しっかりと手洗いで予防しましょう。■基本の「手洗い」で予防手洗いというと、「いつもやってるよ」と思うかもしれません。でも、しっかりと手洗いをしていないとノロウイルスは防げないし、すべての感染症予防の基本にもなるので、もう一度手洗い方法を確認してみませんか?まず、帰宅したときとトイレから出たときは、手に細菌がついているので手洗いが基本です。意外とトイレのタンクの水で洗っただけという人が多いのですが、それでは細菌は落ちません。ノロウイルスは非常に小さいので、手の皴などにも深く入り込んできます。(1)水で手の汚れを落とします。(2)石鹸をしっかりと泡立てたら手全体につけて、手の平・手の甲・指の間まで揉み洗いします。(3)親指を片方の手で包んで、しっかりと洗い、指先で手のひらのしわも洗います。手首を揉み洗いするのも忘れずに。指先は特に手洗いが不十分になりやすいので、しっかりと。(4)爪ブラシで爪の間を洗って、汚れを落とします。(5)流水でよくすすいでください。(6)清潔なタオルで水分をしっかりと拭きとったら、消毒用アルコールを両手に擦りこんで完了!「洗う」「拭く」「消毒する」。手洗いは、この3ステップが基本です。電車やドアノブなど、私たちはウイルスがいる可能性がある所にたくさん触れているのです。帰宅したら、まず手洗い。決してキッチンに直行なんてことがないようにしてください。そして、指輪をしている人は手洗いのときには外しましょう。また、爪を常に短くしておくと、爪にばい菌が入りにくくなりますよ。■ノロウイルスにもし感染してしまったらノロウイルスに感染しないことにこしたことはないのですが、万が一感染してしまった場合は水分補給をしっかりとして安静にする!これに限ります。嘔吐や下痢で体の水分が失われているので、スポーツドリンクや経口補水液でマメに水分補給を心がけてください。麦茶や水だけではダメです。体内の塩分がなくならないようにするためには、経口補水液やスポーツドリンクが必要なのです。経口補水液は、簡単に作れるモノなのです。水1リットルに塩3グラム、砂糖40グラムを入れて混ぜ合わせるだけ。これをお母さんに作ってもらいましょう。吐き気や下痢がどんなにひどくても、下痢止めなどの市販薬は決して飲まないでくださいね。無理に止めようとすると、かえってウイルスが体内で増殖してしまうのです。しんどいかもしれませんがとにかく出してしまうのです。 受験生にとって、これからはより大事な時期。ノロウイルスに感染することのないよう、「洗う」「拭く」「消毒する」の3ステップで手洗いをしっかりとやりましょう。ライター:オタフク マメコ(フォークラス)